株価指数先物【引け後コメント】 CスイスによるショートとABNアムロの裁定解消売りの影響が大きい

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 28230 -590 (-2.04%)
TOPIX先物 1962.5 -24.5 (-1.23%)

 日経225先物(12月限)は前日比590円安の2万8230円で取引を終了。寄り付きは2万9140円とシカゴ日経平均先物清算値(2万9050円)にサヤ寄せする格好で買いが先行した。ただし、寄り付きを高値に軟化し、まもなく下落に転じた。中国恒大を巡ってデフォルト(債務不履行)が警戒されるなか、香港市場で中国恒大が取引停止と伝わったことから、前場半ばには2万8370円まで下げ幅を広げる場面もみられた。

 一気に75日、13週移動平均線水準まで下落したことで下げ渋り、後場は2万8360円~2万8560円水準での保ち合いに。ただし、中国恒大について簿外債務の話などが一部で伝えられるなか市場心理が悪化。引けのポジション調整の動きもあって、2万8230円と本日の安値で取引を終えた。

 中国恒大を巡るリスクが高まるなか、ショート優位の需給状況となった。リバウンドを狙った買いが入ったものの、さらに売り込まれたことで、ロング筋のポジション解消が一段安につながった格好である。2万8000円、2万7750円、2万7500円のプットの商いも積み上がっており、先安観の強まりによってヘッジ対応の動きもみられている。また、日経平均株価が8月下旬からの上昇部分をほぼ帳消しにしたことで、ポジション解消の動きが強まった影響も大きいだろう。

 NT倍率は先物中心限月で14.38倍に低下した。9月以降のNT上昇局面で積み上がったポジションのリバランスの動きが強まったようであり、需給状況は一気に悪化している。

 手口面では、日経225先物はクレディスイスが1070枚、ゴールドマンが920枚、ドイツが900枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2330枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はJPモルガンが1200枚、バークレイズが1050枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1380枚、モルガンSが720枚、ABNアムロが600枚程度の買い越しだった。クレディスイスによるショートとABNアムロからの裁定解消売りの影響が大きい。

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