株価指数先物【引け後コメント】 2万9500円水準での底堅さ確認後はショートカバー優勢に

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 29790 +10 (+0.03%)
TOPIX先物 2045.5 -2.5 (-0.12%)

 日経225先物(12月限)は前日比10円高の2万9790円で取引を終了。寄り付きは2万9630円とシカゴ日経平均先物清算値(2万9625円)にサヤ寄せする格好から売り先行で始まり、その後は2万9530円まで下落幅を広げた。ただし、2万9500円を割り込む流れとはならず、下落幅を縮めると前引けにかけては2万9650円~2万9700円辺りでの保ち合いを形成。後場に入るとショートカバーが強まり、一時2万9820円まで上げ幅を広げる場面がみられた。引けにかけては2万9750円~2万9800円水準での保ち合いを続け、2万9790円で取引を終えた。

 新型コロナ感染拡大による欧州経済の回復の遅れを警戒した先週末の米国市場の下落を受けて、売りが先行したものの2万9500円が支持線として機能しており、底堅さが意識された。反対に祝日を前にオーバーナイトのポジションは取りづらく、後場半ば辺りからはショートカバーの動きが優勢だった。

 また、米半導体株の上昇を背景に、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が底堅く推移。売り先行で始まったファーストリテイリング<9983>も後場に入り上昇に転じており、インデックスに絡んだ売買に振らされた格好だろう。

 日経225先物はテクニカル面では25日移動平均線が支持線として機能しており、上値は3万円処が抵抗線となる。ローソク足をみると25日線水準では下ヒゲを残し、3万円接近の局面では上ヒゲを残す形状を継続している。切り上がる25日線のほか、13週線なども支持線として機能していることから、テクニカル的には3万円突破のタイミング待ちといったところだ。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.56倍と小幅に上昇した。11月以降は14.45~14.60倍で保ち合いを継続しているが、足元では下値は14.50倍に切り上がりをみせてきている。テクニカル面では13週線を支持線としたリバウンドから上値抵抗の26週線をクリアしており、NT倍率の上昇傾向を想定したNTロングの動きも意識されてきそうだ。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが460枚、ゴールドマンが450枚、バークレイズが350枚、モルガンSが250枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが1810枚、BofAが260枚程度の買い越しだった。TOPIX先物ではABNアムロが800枚、クレディスイスが660枚、ソジェンが360枚、BNPパリバが300枚程度の売り越しに対して、三菱UFJが860枚、BofAが560枚、ドイツが420枚、JPモルガンが390枚程度の買い越しだった。先週はロングのポジションを落としていたBofAは買い越しだったほか、JPモルガンはロングを積み増す格好である。

株探ニュース

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