NY株式10日(NY時間12:39) ダウ平均 35760.61(-471.05 -1.30%) ナスダック 14585.70(-350.20 -2.34%) CME日経平均先物 27975(大証終比:-475 -1.67%) きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅安。一時600ドル近くまで下げ幅を拡大する場面が見られた。IT・ハイテク株も売りが続いており、ナスダックは大幅に5日続落。 先週末の12月米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)は予想を大きく下回ったものの、失業率が3.9%と完全雇用達成を示唆したほか、平均時給も予想以上の大幅な伸びとなった。FRBのタカ派姿勢に変化を与えるような内容ではなく、市場では3月の早期利上げ開始予想が増えている。 同時に今年3回の利上げとの見方がコンセンサスとなっているが、3月利上げ開始であれば、4回の可能性もあるのではとの見方も出始めている。今月25、26日のFOMCでは少なくとも、3月利上げ開始を示唆してくるのではとの見方が多くなっているようだ。CMEがFF金利先物の取引から算出しているFEDウォッチでは3月の利上げ確率を80%まで高めている状況。 また、バランスシート縮小に関しても、予想以上に早期に開始するのではとの見方も強まっている。先週公表された12月分のFOMC議事録では、利上げ開始後、直ぐに縮小を始めたい意向も示唆されていた。FOMCメンバーのデーリー・サンフランシスコ連銀総裁は先週、1,2回の利上げ後にバランスシートを調整する可能性に言及していた。3月か5月のFOMCでの利上げ開始と仮定すれば、6月か7月の縮小開始を意味する。 金利上昇による株式市場への警戒感が更に広がる中で、米国債利回りも上昇が続いており、バリュエーションが高水準のIT・ハイテク株など成長株への売りが続いているようだ。また、きょうはエネルギーや産業といった景気循環株も戻り売りが強まっている格好。銀行株も、序盤こそ上昇していたが、全体相場の売りに下げに転じている。今週は大手銀の決算発表が予定されている。 個別に、ナイキ<NKE>が下落しており、ダウ平均を圧迫。アナリストがドイツのアディダスと伴に投資判断を「中立」に引き下げた。強気と弱気のケースが、ここからはかなり均衡していると指摘。中国の需要も低調に留まると見込んでおり、目先は短期的な材料はないと述べている。 ヨガウエアなどスポーツ用品のルルレモン・アスレティカ<LULU>が下落。取引開始前に12-2月期(第4四半期)のガイダンスを公表しており、1株利益、売上高とも従来予想の下限との見通しを示した。 ナイキ<NKE> 149.04(-7.93 -5.05%) ルルレモン<LULU> 333.54(-21.67 -6.10%) アップル<AAPL> 169.20(-2.97 -1.73%) マイクロソフト<MSFT> 305.85(-8.19 -2.61%) アマゾン<AMZN> 3147.38(-103.70 -3.19%) アルファベットC<GOOG> 2702.49(-37.60 -1.37%) テスラ<TSLA> 1009.07(-17.89 -1.74%) メタ・プラットフォームズ<FB> 319.19(-12.60 -3.80%) AMD<AMD> 125.17(-6.84 -5.18%) エヌビディア<NVDA> 258.64(-13.83 -5.08%) ツイッター<TWTR> 38.74(-0.93 -2.34%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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