株価指数先物【引け後コメント】 ネットフリックス急落による影響が限定的ならば、ショートカバーを交えて再度25日線突破へ

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪6月限
日経225先物 27180 +130 (+0.48%)
TOPIX先物 1914.0 +14.5 (+0.76%)

 日経225先物(6月限)は、前日比130円高の2万7180円で取引を終了。寄り付きは2万7250円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万7260円)にサヤ寄せして買い先行で始まった。買い一巡後に上げ幅を縮める場面もあったが、前場半ばにかけて買いの勢いが強まり一時2万7390円まで上昇した。ただし、前引けにかけては為替市場でのドル円相場の荒い動きに加え、米株先物がマイナス圏で推移していたこともあって、2万7060円と前日の終値近辺まで上げ幅を縮める場面も見られた。もっとも、短期的な商いが中心と見られ、ランチタイムでは2万7100円を挟んだ底堅さが意識されるなか、後場は小動きながらも概ね2万7200円を上回っての推移だった。

 日経225先物は前場半ばにかけての強いリバウンドにより、25日移動平均線を突破する場面も見られた。前引けにかけて下げ幅を縮め、後場は25日線水準での値動きだった。ただし、同線での攻防は予想の範囲内であり、5日線や75日線が位置する2万7000円処での底堅さが意識される格好だった。

 また、ネットフリックスが時間外で急落した影響により、グローベックスのナスダック100先物がマイナス圏で推移するなど、ネットフリックスの下落が他のテック株へ波及することが警戒されていた。そのため、日経225先物は底堅さが見られたものの、ポジションは大きくロングに傾いているとは考えづらい。

 また、日経平均は続伸で2万7200円を回復し、東証プライムの売買高は4営業日ぶりに10億株を上回った。ただし、東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]などハイテク株の一角が弱い値動きだったため、先回り的にヘッジ対応の売りが入っていると見られる。そのため、ネットフリックス急落の他テック株への波及が限られるようであれば、ショートカバーを交えて日経225先物は再度25日線突破を意識したトレンド形成に向かいそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で14.20倍に低下した。東京エレクトロンなどハイテク株の下げが重荷となり、支持線として意識される25日、75日線水準まで下げてきた。米国市場のテック株の動向次第では、直近安値水準の14.10倍辺りは想定しつつも、低下ピッチが速まる局面では、その後のリバウンドを想定したNTロングのポジションを取りたいところであろう。

 手口面では、日経225先物はみずほが970枚、シティが600枚、モルガンSが440枚程度の売り越しに対して、SBIが890枚、ソジェンが610枚、BofAが540枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが2390枚、ABNアムロが550枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが730枚、BNPパリバが670枚、モルガンSが610枚、野村が540枚程度の買い越しだった。ソジェンの売り越しは、円安による輸出関連株物色のほか、金利上昇を背景とした金融株への物色が強まるなか、TOPIX型の裁定買い(現物買い・先物売り)の動きと見られる。

株探ニュース

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