株価指数先物【引け後コメント】 2万7500円水準の底固めから、2万8000円へのレンジにシフトする可能性も意識

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪6月限
日経225先物 27520 +340 (+1.25%)
TOPIX先物 1927.5 +13.5 (+0.70%)

 日経225先物(6月限)は前日比340円高の2万7520円で取引を終了。寄り付きは2万7300円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万7180円)を上回るギャップスタートで始まった。開始直後につけた2万7240円を安値に強含みの展開となるなか、2万7300円辺りに位置する25日移動平均線を明確に上回ると、前引けにかけて一時2万7580円まで買われた。買い一巡後はこう着感が強まったものの、後場は2万7460円~2万7560円水準で底堅い値動きを継続した。

 本日はネットフリックスの急落の影響が警戒されていたが、前日の段階で既に織り込み済みとの見方が広がった。一方で、テスラの時間外での上昇や、これを受けたナスダック100先物の強い値動きを手掛かりにリバウンド基調が強まった。また、ASMLホールディングは予想を下回る決算だったものの、半導体需要の強さが示されたとして買われたことで、東京エレクトロン <8035> [東証P]などへの刺激材料になったようだ。

 また、東京エレクトロンのほか、ソニーグループ <6758> [東証P]やキーエンス <6861> [東証P]などが買われる一方で、トヨタ自動車 <7203> [東証P]、伊藤忠商事 <8001> [東証P]、セブン&アイ・ホールディングス <3382> [東証P]が小安く推移していた。月末のTOPIXの浮動株比率変更に伴うウェート調整を想定した売買もある程度は入っていると見られる。指数インパクトの大きい値がさ株がけん引したほか、TOPIXリバランスの先回り的な動きもあって、NT倍率は先物中心限月で一時14.30倍まで上昇した。

 14.30倍は3月下旬以降の上値抵抗線水準であるため、いったんはNTロングの巻き戻しが意識されるだろう。ただし、25日、75日線のゴールデンクロス示現後は25日線を支持線に変えてきており、方向性は上向きとなる。25日線が位置する14.20倍に接近する局面では、その後の切り返しを想定したNTロングによるスプレッドを狙った動きが入りやすいだろう。

 なお、日経225先物は26週線が2万7625円辺りに位置している。この水準を捉えてくると、次のターゲットは52週線が位置する2万7900円水準となる。このため、2万7500円水準での底堅さが見られてくるようだと、2万7500円~2万8000円へのレンジにシフトする可能性がありそうだ。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2600枚、モルガンSが760枚程度の売り越しに対して、JPモルガン980枚、BofAが740枚、シティが730枚、ゴールドマンが640枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが2200枚、JPモルガンが600枚、三菱UFJが600枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1590枚、BofAが1080枚程度の買い越しだった。

株探ニュース

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