株価指数先物【寄り前コメント】 2万8000円固めからボリンジャーバンド+1σが位置する2万8500円が目先のターゲットに

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28190 +190 (+0.68%)
TOPIX先物 1955.5 +7.5 (+0.39%)
シカゴ日経平均先物 28195 +195
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で再度0.75%の利上げを支持した。また、13日に発表される8月の消費者物価指数(CPI)は2カ月連続で減速を示す可能性が高いものの、0.75%の利上げは変わらないとの見方が大勢のなか、市場は3会合連続での大幅利上げを概ね織り込んだ。長期金利が横ばいで推移するなか、8月半ば以降の下落局面で売られていたハイテク株などを中心に買い直す動きが強まる状況で、S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、保険、不動産、半導体・同製造装置、電気通信サービスの強い値動きが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比195円高の2万8195円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比40円高の2万8040円で始まり、開始直後につけた2万7980円を安値に2万8000円~2万8050円辺りで底堅い値動きを継続。米国市場の取引開始後にリバウンド基調を強め、終盤にかけて一時2万8210円まで上げ幅を広げ、2万8190円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買いが先行することになろう。ナイトセッションで2万8000円処での底固めを経て、もう一段のリバウンドを試す展開が意識されやすく、まずはボリンジャーバンドの+1σが位置する2万8500円が目先のターゲットになりそうだ。

 今週は米国ではCPIのほか、14日に8月卸売物価指数(PPI)、15日には8月小売売上高、16日には9月ミシガン大学消費者態度指数の発表が控えている。特にFRBはミシガン大消費者信頼感指数の長期期待インフレ率の動向に焦点を当てていると見られており、基本的には週を通じて米国の経済指標の動向を見極めながらの相場展開になりやすい。ただし、FOMCでの0.75%を利上げは織り込まれているため、ショートは仕掛けづらい一方で、アク抜けを想定した動きに向かわせそうである。

 また、VIX指数は22.79に低下し、25日移動平均線水準を下回ってきた。いったんは同水準からの反発は意識されるものの、8月半ば以来の20.00割れも見えてくるため、リスク選好ムードに傾きやすいだろう。そのほか、先週末のNT倍率は一時14.42倍まで上昇し、同水準に位置する25日線を捉えてきた。同線を明確に突破してくるようだと、8月16日の高値14.58倍をターゲットとした、NTロングを組成する動きが入りそうだ。来週のFOMC通過までは積極的にはポジションを傾けづらい状況のため、ヘッジを考慮したスプレッド狙いのなか、NTロングに向かわせやすい面もありそうだ。

株探ニュース

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