株価指数先物【引け後コメント】 CPI発表を控えて、ニュートラルに戻す形でのショートカバーから底堅い値動きに

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 28400 +140 (+0.49%)
TOPIX先物 1965.0 +7.0 (+0.35%)

 日経225先物(12月限)は前日比140円高の2万8400円で取引を終了。寄り付きは2万8360円と、シカゴ日経平均先物(2万8330円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。買い一巡後は2万8310円まで上げ幅を縮める場面も見られたものの、ショートを仕掛ける動きは限られ、反対に前場半ばにかけて2万8450円まで買われた。前引けにかけてはこう着感が強まり、後場は概ね2万8350円~2万8390円辺りの狭いレンジ推移を継続。引けにかけては若干ながらショートカバーと見られる動きが入ったようだ。

 日経225先物は昨日同様、前場の段階ではトレードチャンスがあったものの、後場は狭いレンジ推移を継続しており、短期筋による小幅な値幅取り狙いの取引にとどまっていたようだ。米消費者物価指数(CPI)の発表を控えるなか、いったんは利益確定の動きが入りやすい需給状況だったが、ショート筋においてもニュートラルに戻す形でのショートカバーが入ったと見られる。

 楽観視は禁物だが、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%利上げが織り込まれるなか、米CPIはインフレのピークアウトを示すと見られている。NYダウは4営業日続伸で75日移動平均線を突破し、25日線に接近してきた。CPIの結果後に25日線水準を捉えてくる強い動きを見せてくるようだと、8月半ば以降の下落局面で積み上がったプットなどのショートカバーが強まりやすく、一段と来週のFOMC通過後のアク抜け期待にもつながろう。なお、グローベックスの米株先物は、午後5時の時点でNYダウ先物が120ドル高、ナスダックは50ポイント高と小幅ながらプラス圏で推移している。

 NT倍率は先物中心限月で14.45倍に上昇した。25日線が支持線として機能する格好であり、一時14.48倍までのリバウンドを見せた。ボリンジャーバンドの+1σが14.48倍辺りに位置しているため、リバランスの動きが入りやすいところであろう。ただし、米国の動向次第ではあるが、NYダウが25日線を明確に上放れてくるようだと、インデックスに絡んだ買いが主導するなか、NT倍率はボリンジャーバンドの+2σが位置する8月半ばの14.58倍をターゲットとした、NTロングでのスプレッド狙いの動きが入りやすいと考えられる。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2900枚、シティが480枚、UBSが440枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1030枚、ゴールドマンが700枚、ドイツが630枚、みずほが460枚、クレディスイスが450枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はモルガンSが820枚、バークレイズが580枚、BNPパリバが450枚程度の売り越しに対して、BofAが990枚、ABNアムロが450枚、UBSが330枚程度の買い越しだった。

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