9日の東京株式市場は終始買い優勢の展開で、日経平均株価は朝方に2万8700円台まで上昇する場面があった。ただ、その後は伸び悩んだ。 大引けの日経平均株価は前営業日比178円96銭高の2万8623円15銭と5日続伸。プライム市場の売買高概算は12億300万株、売買代金概算は2兆8807億円。値上がり銘柄数は1432、対して値下がり銘柄数は329、変わらずは74銘柄だった。 きょうの東京市場は総じてリスクを取る動きが優勢だった。前日の米国株市場ではパウエルFRB議長の米下院での議会証言が前日同様タカ派的な内容だったことや、朝方発表された2月のADP全米雇用リポートも事前予測を上回り警戒された。ただ、主要株価指数が引けにかけて戻り足となり、これを引き継ぐ形で東京市場も強気優勢に傾いた。日経平均は朝方に300円近く上昇する場面もあったが、あすのSQ算出や日銀の金融政策決定会合の結果発表を前に、買い一巡後は上げ幅を縮小している。日本時間あす夜に発表予定の2月の米雇用統計の内容を見極めたいとの思惑も働いたもようだ。値上がり銘柄数は1400を上回りプライム市場の78%の銘柄が上昇した。売買代金も2兆9000億円近くに膨らみ活況だった。 個別では、レーザーテック<6920>がきょうも2位以下を大きく引き離す売買代金をこなし上昇、東京エレクトロン<8035>、信越化学工業<4063>、ソシオネクスト<6526>など半導体関連の上げが目立つ。日本郵船<9101>など海運株や、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが物色人気となり、日本製鉄<5401>も買われた。武田薬品工業<4502>が堅調、セブン&アイ・ホールディングス<3382>も大きく上値を伸ばした。ピアラ<7044>がストップ高となり、サンケン電気<6707>も値を飛ばした。 半面、ファーストリテイリング<9983>が軟調、ソニーグループ<6758>も冴えない。ダブル・スコープ<6619>も値を下げた。安永<7271>、冨士ダイス<6167>、サイボウズ<4776>なども大きく利食われた。Sansan<4443>が安く、ギフティ<4449>、日本板硝子<5202>なども軟調。 出所:MINKABU PRESS
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