東京株式(大引け)=218円安、欧米株安受け波乱展開も朝安後に下げ渋る

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 16日の東京株式市場は、朝方に主力株をはじめ総じて売りが噴出する展開で、日経平均は大きく売り込まれたが、その後は押し目買いや買い戻しで下げ渋った。

 大引けの日経平均株価は前営業日比218円87銭安の2万7010円61銭と反落。プライム市場の売買高概算は16億5488万株、売買代金概算は3兆5488億円。値上がり銘柄数は218、対して値下がり銘柄数は1582、変わらずは37銘柄だった。

 きょうの東京市場は再びリスク回避ムードの強い地合いとなった。前日の欧州株市場では経営不安が取り沙汰されたスイスの金融大手クレディ・スイス<CS>が暴落し、これを嫌気する形で主要国の株価指数が軒並み急落した。また、米国株市場でもこの流れを受けて金融株などを中心に売り圧力が強まり、NYダウの下げ幅は一時700ドルを超える場面があった。しかし、その後は米長期金利の急速な低下を受けハイテク株を中心に下げ渋った。東京市場では寄り付きに日経平均が400円を超える下げで始まり、その後は600円近く下げる場面もあったが、クレディ・スイスがスイス中銀から最大約7兆円の資金調達の用意があることを発表したことで、目先投資家の不安心理が和らぎ、下げ幅を縮小して引けている。プライム市場の86%の銘柄が値を下げた。売買代金は3兆5000億円台と高水準だった。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが安く、日本製鉄<5401>も大きく値を下げた。ソフトバンクグループ<9984>も軟調。ゆうちょ銀行<7182>も安い。武田薬品工業<4502>が売りに押され、三井物産<8031>、三菱商事<8058>など商社株も下落した。アーレスティ<5852>が急落、トリケミカル研究所<4369>、ギフトホールディングス<9279>も大幅安。ダイコク電機<6430>の下げも目立つ。

 半面、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が買われ、キーエンス<6861>も高い。NTT<9432>が値を上げ、メルカリ<4385>も堅調だった。ニーズウェル<3992>が値上がり率トップに買われたほか、キャリアリンク<6070>が急騰、TOKYO BASE<3415>なども値を飛ばした。日本M&Aセンターホールディングス<2127>、ユーザーローカル<3984>なども上昇した。

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