半導体のブロードコム<AVGO>が上昇。前日引け後に2-4月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。第2四半期の売上高見通しも予想を上回っている。ただ、人工知能(AI)向けの需要が貢献しているが、パンデミック後の幅広い減速を相殺するには不十分だったと述べた。売上高の伸びもここ数年で最も鈍かった。 一方、今回の予測はAIの熱狂から利益を得ているチップメーカーはエヌビディア<NVDA>だけではないことも示唆した。顧客企業はAIサービスの需要に対応するために容量の追加を競っている。しかし、同社は業界全体のIT需要の低迷とまだ闘っており、近年のパンデミックによる急増以来、売上高の伸びは急減している。 タンCEOは声明で、「第3四半期の見通しには、大規模なAIネットワークへの慎重な立ち上げをサポートするためのネットワーキングにおけるリーダーシップの継続を反映させている」と述べた。また、「AIの構築を進める企業への売上高が四半期当たり10億ドルに達する可能性がある」とも指摘。AI関連の半導体が売上高全体に占める割合が近く25%を上回る見通しも示した。 好決算ではあったものの株価は軟調。第3四半期の売上高見通しが5%弱の増収に留まり、ここ数年で最も低い伸びを見込んだ。同社は業界全体の需要低迷に直面しており、パンデミックに伴う急成長から大きく減速している点が嫌気されている模様。 (2-4月・第2四半期) ・1株利益(調整後):10.32ドル(予想:10.15ドル) ・売上高:87.3億ドル(予想:87.2億ドル) 半導体:68.1億ドル(予想:67.2億ドル) インフラソフトウエア:19.3億ドル(予想:19.2億ドル) ・営業利益(調整後):54.1億ドル(予想:53.7億ドル) ・EBITDA(調整後):56.9億ドル(予想:56.2億ドル) (5-7月・第3四半期) ・売上高:88.5億ドル(予想:87.6億ドル) (NY時間09:46) ブロードコム<AVGO> 820.81(+30.86 +3.91%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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