【中銀チェック】米FOMCは据え置き期待も、豪、カナダに次ぐサプライズあるか?! 13日、14日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。前回5月のFOMCにおける声明では、これまでの会合で見られた「幾分の追加的な金融引き締めが適切になる可能性」との表現が削除され、利上げ打ち止めの可能性が示唆されました。また先月発表された4月の米消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)の伸びが予想を下回り、追加利上げ期待がさらに後退。30日物金利先物価格からの政策金利見通しを示すCMEFedWatchでは据え置き見通しが99%台に達するという状況まで見られました。 その後、ミシガン大学消費者態度調査(速報値)において、長期のインフレ見通しが約12年ぶりの高水準となり、追加利上げ期待が再燃。タカ派で知られるウォラーFRB理事が「インフレが収まることが明らかになるまで利上げをやめない」などと発言したこともあり、利上げ期待が据え置き見通しを上回る状況が見られました。 しかし5月31日にジェファーソンFRB理事やハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が6月のFOMCでの金利据え置き見通しを強く示したことで再び状況が変化します。CMEFedWatchでは5月30日時点で0.25%利上げ見通しが約67%となっていましたが、31日には据え置き見通しが約74%と一気の変化を見せています。 1日の米ISM製造業景気指数の弱い結果を受けて、据え置き見通しは80%近くまで上昇。2日の米雇用統計で農業部門雇用者数が予想を大きく超える伸びとなったものの、据え置き見通しが大勢であることは変わらず、5日のISM非製造業景気指数が製造業に続いて弱く出たことで、再び据え置き見通しが80%に迫りました。その後は米FOMC直前に発表される米消費者物価指数(CPI)まで主要な米経済指標の発表予定がなく、6月3日以降はブラックアウト期間(金融政策会合前にメンバーによる発言が制限される期間)でFOMC参加メンバーによる発言もないことから、このまま据え置きを織り込む形で相場が進んでいくという思惑が広がっていました。 しかし、米国以外の要因から米利上げ期待が再燃してきました。6日のオーストラリア準備銀行(中央銀行)、7日のカナダ銀行(中央銀行)の金融政策会合では、ともに大方の据え置き見通しに反して0.25%の利上げが決定されました。両国とも直近の物価統計において、それまで鈍化してきた物価の反発が見られていました。米国も4月のPCEデフレータ前年比が総合、コアともに3月を超える伸びとなっており、状況が似ていることから、利上げの継続を意識する参加者が出てきた形です。 とはいえ、まだ据え置き見通しが大勢であり、利上げ見通しは少数派にとどまっています。ただ、カナダ中銀などは直前の利上げ見通しが16%程度の状況で利上げに踏み切っており、米FRBも利上げがあるのではという期待が一部で見られるという状況です。 利上げに踏み切った場合は大きなドル高となりそうです。また、市場では今回据え置きを選択した場合でも7月のFOMCでは利上げに踏み切るという見通しが広がっています。声明などにも要注意で、追加利上げを意識させる表現が出てくると、こちらもドル高材料となります。 MINKABU PRESS 山岡和雅
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