アジア株は下落、米中ハイテク戦争激化警戒 米が対中規制強化なら中国も対抗措置強化へ 次はレアアースか 

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
アジア株は下落、米中ハイテク戦争激化警戒 米が対中規制強化なら中国も対抗措置強化へ 次はレアアースか 

東京時間14:01現在
香港ハンセン指数   19123.96(-291.72 -1.50%)
中国上海総合指数  3226.09(-18.99 -0.59%)
台湾加権指数     17070.20(-70.57 -0.41%)
韓国総合株価指数  2583.63(-9.68 -0.37%)
豪ASX200指数    7251.50(-27.54 -0.38%)
インドSENSEX30種  65441.96(-37.09 -0.06%)

アジア株は下落、米中ハイテク戦争激化が警戒されている。また、きょう発表された中国6月の財新非製造業PMIが今年1月以来の低水準となったことも嫌気されている。

中国は先日、8月1日から半導体の材料となるガリウムとゲルマニウムおよびその化合物の輸出規制を発表した。中国は世界のガリウム生産量の約94%を占めており各国の半導体メーカーの生産に影響が及ぶ可能性がある。ただ、中国依存を減らそうとしている欧米の動きを加速させ、カナダや米国で増産する可能性もあり、中国は自分で自分の首を絞めることになる恐れも。
米国は中国の金属輸出規制の対抗措置として中国企業の米クラウドコンピューティングサービスへのアクセス制限を検討している。

また、中国やロシアなど8カ国が加盟する上海協力機構に新たにイランが加盟したことで、米国をはじめ西側諸国への対抗姿勢がさらに強まる恐れがある。

中国元商務次官は中国の金属輸出規制は「始まりに過ぎない」とコメント。一部の国にパニックを引き起こすだけでなく大きな苦痛を与えるだろう。米国が対中技術規制を強化した場合は中国の対抗措置もエスカレートすると警告した。

そんな中、あすからイエレン米財務長官が中国を訪問する。中国政府高官と世界的課題や共通の懸念分野について協議する。
米ジェフリーズは米中関係修復に至らない場合、中国はさらに規制を強化する可能性があると指摘。レアアースの輸出規制がさらに進むことを予想している。

上海市場では金属やレアアース関連が大幅高。ゲルマニウム製品製造販売会社の雲南臨滄新源ゲルマニウム工業は10%高、鉛亜鉛メーカーの雲南省羅平亜鉛電気は9.9%高、鉱物会社の中国稀土集団資源科技は8.2%高、レアアースのネオジム磁石で世界最大手のJL Mag Rare-Earth Co Ltdは5.4%高。

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