決済サービスのペイパル<PYPL>が大幅安。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、経常収益は予想範囲内となった。インフレが緩やかになる中で消費者心理が引き続き高揚しており、総取扱高は予想を上回っている。ガイダンスも公表し、全体的に予想を若干上回る見通しを示した。 しかし、株価は冴えない反応。決済に伴う経常収益が65.6億ドルと予想を下回ったほか、「加盟店への融資が悪化し、そのカバーするために、より多くの資金を確保する必要があり、第2四半期の主要な利益の財務指標は縮小した」と述べたことも重石となっている模様。引当金の積み増しに加え、同社はここ数カ月、加盟店向け融資の引き受け基準を厳しくせざるを得なくなったという。 今回の決算を受けて目標株価を引き下げるアナリストも出ている。「同社は堅調な総決済件数(TPV)にもかかわらず、粗利益がまたもや未達となった。粗利益の伸びは第4四半期まで改善が見込めないことから、ポジティブなシナリオは出てこないと見込まれる」と評した。 (4-6月・第2四半期) ・1株利益(調整後):1.16ドル(予想:1.16ドル) ・経常収益:72.9億ドル(予想:72.8億ドル) 決済:65.6億ドル(予想:66.3億ドル) その他の付加価値サービス:7.31億ドル(予想:6.65億ドル) 米国:42.1億ドル(予想:41.8億ドル) 海外:30.8億ドル(予想:30.7億ドル) ・営業利益率(調整後):21.0%(予想:21.7%) ・アクティブ顧客アカウント数:4.31億件(予想:4.34億件) ・取引件数:60.7億件(予想:60.9億件) ・総取扱高:3765.4億ドル(予想:3724.8億ドル) (7-9月・第3四半期) ・1株利益(調整後):1.22~1.24ドル(予想:1.22ドル) ・経常収益:74億ドル(予想:73.3億ドル) (通期見通し) ・1株利益(調整後):約4.95ドル(予想:4.94ドル) (NY時間09:48) ペイパル<PYPL> 65.48(-7.72 -10.55%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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