[10月23日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2024 年 8 月限 10 月 16 日〜 10 月 20 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 9,042 9,540 (20) 9,042 (16) 9,526 +498 銀 107.9 112.9 (20) 107.3 (16) 111.5 +5.0 プラチナ 4,174 4,342 (19) 4,144 (16) 4,261 +87 パラジウム 5,600 5,600 (19) 5,400 (20) 5,400 -200 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 20 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 (12) 1,994.4 +52.9 | ドル・円 149.87 0.17 円安 銀 (12) 2,350.4 +60.9 | 日経平均 31,259.36 -1056.63 プラチナ ( 1) 905.1 +20.9 | NY原油 (11) 89.03 +1.06 パラジウム (12) 1,111.20 -34.00 |* ドル・円は15時15分現在、原油は 20日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前回のレビュー】 金は中東情勢の緊迫化が支援要因、とした。 金はイスラエルがパレスチナ自治区ガザの住民に避難を通告したことを受けて急騰し た。その後は各国首脳がイスラエルを訪問し、自制を促すなか、利食い売りが出て上げ 一服となったが、バイデン米大統領のイスラエル訪問を控えてガザの病院が爆発すると 一段高となった。またパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が政策決定は「慎重に 進める」と発言したことも支援要因になった。現物相場は7月27日以来の高値 1981.72ドルを付けた。金先限は上場来高値9540円を付けた。 イスラエル軍はイスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザのガザ市で 数日以内に「大規模な」作戦を展開するとし、ガザ市住民に南部へ避難するよう指示し た。15日には北部から南部に約60万人が避難したとの見方が示された。ブリンケン 米国務長官は16日、イスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と人道支援を巡り会談し た。ドイツのショルツ首相は17日、ネタニヤフ首相とガザの市民に人道支援を届ける 方法について協議した。18日にはエジプトのシシ大統領と会談した。一方、ガザの病 院に多数の市民が非難していたが、17日に爆発し、数百人が死亡した。バイデン米大 統領が18日にイスラエルを訪問し、ヨルダンでアラブ指導者との会談も予定されてい たが、病院爆発を受けてキャンセルされた。アラブ指導者を取り込めず、地政学的リス クの高まりが意識された。19日にはスナク英首相がイスラエルを訪問し、連帯を示し た。その後はサウジアラビアでムハンマド皇太子と会談した。ハマスのイスラエル攻撃 後、サウジアラビアは米国が支援するイスラエルとの関係正常化計画を凍結させた。イ スラエルのガラント国防相は19日、イスラエルとパレスチナ自治区ガザの境界沿いに 集結した歩兵部隊に対し、ガザを「内側から」見る日は近いと述べた。イスラエル軍は これまで空爆を続けていたが、地上侵攻が近いとみられている。一方、イスラエル近海 では、空母「ジェラルド・フォード」に加え、「ドワイト・D・アイゼンハワー」も配 備され、2つの空母打撃群が展開している。イラクの米軍基地が攻撃を受けており、シ リアの米軍基地も攻撃対象になるとみられている。イスラエルとハマスの衝突に留まる のか、各国を巻き込んだ紛争に発展するのかどうかを確認したい。 10月の米ミシガン大消費者信頼感指数速報値は63.0と、前月の68.1から低 下した。3カ月連続で低下した。事前予想の67.2を下回った。ただ1年先のインフ レ期待は3.8%と前月の3.2%から上昇し、5カ月ぶりの高水準となった。9月の 米小売売上高は前月比0.7%増となった。事前予想の0.3%増を上回った。自動車 購入やレストラン・バーでの消費が増えたことが押し上げ要因となった。米鉱工業生産 指数は製造業の生産指数が同0.4%上昇した。米フィラデルフィア連銀のハーカー総 裁は、ディスインフレが進行中だと指摘した。データが急激に変化しない限り、政策金 利を現在の水準で据え置くことが望ましいとの見解を改めて示した。米ニューヨーク連 銀のウィリアムズ総裁は、インフレ率を米連邦準備理事会(FRB)の目標である2% に戻すためには、政策金利を当面、高水準で維持する必要があると述べた。パウエル米 FRB議長はニューヨークのエコノミック・クラブで行った講演で、市場金利の上昇に より、FRB自体の行動の必要性が低下する可能性があるものの、米経済の力強さと労 働市場の引き締まりを踏まえると、FRBの一段の利上げが正当化される可能性がある と述べた。米10年債利回りは4.99%と2007年以来となる5%直前まで上昇し た。ただFRBは一段の利上げの必要性を巡る検証を「慎重に進めている」と表明する と、利上げ観測が後退した。CMEのフェドウォッチで、12月の米連邦公開市場委員 会(FOMC)の利上げ確率は29.9%(前週32.1%)となった。 【金ETF残高は2019年6月以来の低水準】 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は19日時点で 1050.72トンとなり、前週末比14.33トン減少した。米国で14.13ト ン、英GBSで0.02トン、英ETFSで0.20トン減少、オーストラリアで 0.03トン増加した。中東情勢の緊迫化などを受けて急騰したが、戻り場面で投資資 金が流出し、2019年6月以来の低水準となった。一方、米商品先物取引委員会(C FTC)の建玉明細報告によると、10月10日時点のニューヨーク金の大口投機家の 買い越しは7万1433枚となり、前週の9万1226枚から縮小した。今回は手じま い売りが8074枚、新規売りが1万1719枚出て1万9793枚買い越し幅を縮小 した。 第3四半期の中国の国内総生産(GDP)は前年比4.9%増加した。第2四半期の 6.3%から伸びが鈍化したが、事前予想の4.4%を上回った。9月の鉱工業生産は 前年比4.5%増加し、8月と同水準の伸びとなった。事前予想の4.3%増を上回っ た。小売売上高は同5.5%増加し、8月の4.6%増から加速した。事前予想は 4.9%増。景気刺激策の効果がようやく出始めたとの見方が出ている。ただ中国の不 動産開発大手、碧桂園(カントリー・ガーデン)の2025年9月満期のオフショア債 は利払い1500万ドルの猶予期間が18日に終了した。同社は支払期限が今後到来す るオフショア債務の大半は履行できないとの見通しを示したことに対し、社債権者は会 社側との緊急協議を求めた。債務不履行(デフォルト)に陥ったとみなされれば国内最 大級の企業債務の再編につながる可能性があり、不動産危機は続いている。 【銀は中東情勢の緊迫化や金急騰が支援】 銀の現物相場は、中東情勢の緊迫化や金急騰を受けて買い優勢となり、9月29日以 来の高値23.29ドルを付けた。イスラエルがパレスチナ自治区ガザの住民に対して 避難を通告したことやガザの病院爆発を受けて地政学的リスクが高まった。リスク回避 のドル高・株安に上値を抑えられたが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発 言を受けて押し目を買われた。 19日のニーヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比228.04ト ン減の1万3743.74トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の 建玉明細報告によると、10月10日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは 1万2299枚となり、前週の1万5344枚から縮小した。手じまい売り、新規売り が出た。 当面の予定(イベント・経済統計) 23日 ●ニュージーランド(勤労感謝の日)、香港(重陽節) トルコ消費者信頼感指数 2023年10月(トルコ統計機構) 24日 英雇用統計 2023年9月(国立統計局) ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2023年10月速報(Markit) ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2023年10月速報(Markit) 25日 独景況感指数 2023年10月(ifo) 米新築住宅販売 2023年9月(商務省) 政策金利発表(カナダ銀行) 26日 貴金属取引 2023年10月限納会(大阪取引所) 金融政策理事会(ECB) 米国内総生産 2023年7-9月期速報値(商務省) 米卸売在庫 2023年9月速報値(商務省) 米耐久財受注 2023年9月速報値(商務省) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米中古住宅販売仮契約指数 2023年9月(全米不動産協会) 27日 貴金属取引 2024年10月限発会(大阪取引所) 中国工業利益 2023年9月(国家統計局) 米個人所得・支出 2023年9月(商務省) 米消費者信頼感指数 2023年10月確報値(ミシガン大) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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