米国株は3カ月連続の月足陰線を示現したが、その分、売られ過ぎからの反転期待も出つつあるという。米大手銀の逆張り指標が買いシグナルを点滅しそうな気配が高まっているという。同銀のストラテジストは、この指標の現在の水準は今後12カ月間のS&P500のリターンが15.5%であることを示唆しているという。 同銀のセルサイド・インジケータ(SSI)が10月に過去1年で最も急落し、株式にとっては強気となる極端な弱気を示す水準に近づいていると分析している。SSIは信頼できる逆張り指標で、ウォール街が極端に弱気な時は強気のシグナルを発し、その逆もまたしかりだという。 同ストラテジストの見解では、借入コスト上昇による米国株への潜在的な脅威に対する懸念は誇張され過ぎているかもしれないという。金利上昇がセンチメントの重荷になっているが、米企業と消費者は予想以上に持ちこたえることができると考えていると述べた。 歴史的にSSIが現在の数値かそれ以下の場合、12カ月先のS&P500のリターンは95%の確率でプラスとなり、中央値は21%の上昇となっている。SSIは依然として「中立」の領域にはあるものの、「売り」のシグナルよりも「買い」のシグナルの方が3倍強いという。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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