[今日の視点]貴金属=金とプラチナが続落、円高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金とプラチナが続落して寄り付く見通し。金は円高を受けて売り優勢とな
ろう。銀はニューヨーク高を受けて小幅高となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプ
ラチナが円高を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は7.26ドル高の
199.09ドル、銀が25セント高の2320セント、プラチナが4.60ドル高の
931.50ドル、パラジウムは10.75ドル高の1116.88ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=149.40/42円で、前営業日の
大引け時点から1.02円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が9564円前後、銀は112.6円前後、プラチナは
4420円前後、パラジウムは5400円前後。
【NY金は予想以下の米雇用統計が支援】
 金は前週末の海外市場では、予想以下の米雇用統計を受けて買い優勢となった。
 金は予想以下の米雇用統計が支援要因になった。10月の米雇用統計で非農業部門雇
用者数は前月比15万人増加と市場予想の18万人増加を下回った。失業率は3.9%
と前月の3.8%から小幅上昇した。また10月の米ISM非製造業総合指数は
51.8と9月の53.6から2カ月連続で低下し、5カ月ぶりの低水準となった。C
MEのフェドウォッチで、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での金利据え置
き見通しが強まり、ドル安に振れた。ただ戻り場面で利食い売りが出て上げ一服となっ
た。一方、イスラエル軍は5日、パレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市に「大規模」
な攻撃を仕掛け、完全に包囲したと軍報道官が明らかにした。ガザ地区北部を南部から
実質的に切り離したとしている。
 金先限は円高が圧迫要因である。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ停止見通しを
受けて円相場は1ドル=149円台前半の円高に振れた。
 銀は前週末の海外市場では、予想以下の米雇用統計や金堅調を受けて買い優勢となっ
た。
【NYプラチナは予想以下の米雇用統計が支援】
 プラチナ系貴金属(PGM)は前週末の海外市場で、予想以下の米雇用統計を受けて
堅調となった。ただパラジウムは戻りを売られる場面も見られた。
 プラチナは予想以下の米雇用統計が支援要因になった。12月の米連邦公開市場委員
会(FOMC)での金利据え置き見通しが強まった。ニューヨーク市場で大口投機家は
1万0826枚買い越し(同480枚売り越し)に転じた。買い戻しが手じまい売りを
上回った。ただ景気減速懸念が上値を抑える要因であり、高値での買いが見送られる
と、上値は限られそうだ。
<今日の予定>
・金融政策決定会合議事要旨公表 9月21-22日分(日本銀行)
・独製造業受注 2023年9月(経済技術省)
・ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2023年10月確報(Markit)
・ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2023年10月確報(Markit)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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