きょうのNY為替市場はドル買い戻しが加速しており、ユーロドルは一時1.08ドル台まで下落する場面が見られた。月末に絡んだ動きが活発に出ており、ユーロドルは戻り売りが強まっている。ドルの要因もさることながら、本日はユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表され、それもユーロドルを押し下げていた。HICPは前年比2.4%と予想以上に低下し、2%の目標達成目前となっている。 これを受けて市場は、ECBの示唆よりも早期に利下げに踏み切るとの見方を強め、来年4月の利下げ開始を完全に織り込んでいる。市場では来年中に0.25%ポイントずつ4回の利下げを見込み、5回目の可能性も70%としている。しかし、ECB理事はインフレを2%に確実に戻すために引き締めを続ける必要があると断固として主張している状況。 ユーロ圏HICPはほぼ全カテゴリーに渡って低下したが、前月比で見ると食品だけは上昇していた。それを受けて一部からは、インフレは冷え込んだものの粘着性は残り、ECBはスタンスを変えないと見る向きもいるようだ。 *ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(概算値速報)(11月)19:00 結果 -0.5% 予想 -0.1% 前回 0.1%(前月比) 結果 2.4% 予想 2.8% 前回 2.9%(前年比) 結果 3.6% 予想 3.8% 前回 4.2%(コア・前年比) ・詳細(前月比) 食品、アルコール、たばこ:+0.4% エネルギー:-2.2% 非エネルギー生産財:-0.1% サービス:-0.9% EUR/USD 1.0910 EUR/JPY 161.28 EUR/GBP 0.8622 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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