アジア株 香港株は0.8%安 財新PMIくらいでは投資家心理改善せず 来週は中国貿易統計と消費者物価指数

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
アジア株 香港株は0.8%安 財新PMIくらいでは投資家心理改善せず 来週は中国貿易統計と消費者物価指数

東京時間14:08現在
香港ハンセン指数   16905.46(-137.42 -0.81%)
中国上海総合指数  3019.84(-9.84 -0.32%)
台湾加権指数     17444.05(+10.20 +0.06%)
韓国総合株価指数  2510.51(-24.78 -0.98%)
豪ASX200指数    7075.50(-11.83 -0.17%)
インドSENSEX30種  67415.13(+426.69 +0.64%)

アジア株はまちまち。

香港株は0.81%安、財新PMIくらいでは投資家心理は改善せず。中小企業を対象とした財新の中国11月製造業PMIは2カ月ぶりに好不況の分かれ目である50を上回り、8月以来の高水準となった。PMI発表直後は下げ幅を縮小したものの、その後すぐに軟化。

新世界発展やCG SERVICES、中国海外発展、龍湖集団など不動産株の下げが目立つ。美団やシャオミ、テンセントホールディングス、アリババ、バイドゥなどハイテク関連も総じて下落している。

10月は貿易統計、消費者物価、工業企業利益と、総じて弱かった。また、きのう発表された11月の製造業PMI、非製造業PMIも弱い内容だったため、当局がさらなる景気支援策を打ち出すとの見方が広まっている。ただ、支援策の効果は限定的にとどまるだろう。中国政府は長引く不動産不況に終止符を打つため8月から支援策を相次いで打ち出してきたが、その努力もむなくし中国経済は低迷し続けている。

来週は11月の財新非製造業PMI、貿易統計、消費者物価指数と生産者物価指数が発表される。総じて弱い内容となれば景気減速懸念が一段と高まり、中国市場からの資金流出が加速する恐れがる。消費者物価指数は2カ月連続でのマイナスが予想されており、生産者物価指数は前月から下落幅が拡大することが見込まれている。

上海株は小動き、弱い中国統計はもはや想定内で失望感は広がらず。だからといって政策期待も広まらず、方向感に欠ける展開。

豪州株は軟調。ハイテクや消費者サービス関連が下落。原油安を受け素材やエネルギー関連の一角も下落している。
来週は今年最後の豪中銀理事会が開催される。インフレ低下や小売売上高の減少を受け、据え置きとの見方が一段と高まっているが、ブロック総裁が「現在少し注意しなければならない時期にある」とコメントしており、追加利上げへの警戒感は残っている。

次期副総裁に英中銀幹部のアンドリュー・ハウザー氏が近く就任する。豪中銀の上級職に外国人が就くのは初めて。なお、ハウザー氏は12月会合には出席せず、来年2月会合から出席する見通し。

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