[12月4日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2024 年 10 月限 11 月 27 日〜 12 月 1 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 9,568 9,713 ( 1) 9,566 (27) 9,712 +150 銀 115.8 120.0 ( 1) 115.8 (27) 120.0 +4.7 プラチナ 4,348 4,430 (28) 4,316 (28) 4,363 +14 パラジウム 5,100 5,100 (30) 4,900 ( 1) 4,900 -100 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 1 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 ( 2) 2,089.7 +66.2 | ドル・円 148.01 1.26 円高 銀 ( 3) 2,558.7 +116.5 | 日経平均 33,431.51 -194.02 プラチナ ( 1) 936.1 -0.8 | NY原油 ( 1) 74.07 -1.47 パラジウム ( 3) 1,010.40 -73.60 |* ドル・円は15時15分現在、原油は 1日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利上げ停止見通しが強いが、米金融当局者 のタカ派姿勢が上値を抑える要因、とした。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利上げ停止見通しが支援要因になったが、 中国勢が高値での買いを見送るなか、米金融当局者の利下げ否定発言などに上値を抑え られた。現物相場は9月19日以来の高値949.65ドルを付けた。プラチナ先限は 11月28日の高値4430円で上げ一服となった。一方、パラジウムの現物相場は戻 りを売られ、11月15日以来の安値1006.00ドルを付けた。 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事はインフレ率が低下し続ければ、数カ月 先に政策金利を引き下げる可能性を示唆した。利下げ期待が高まって金の支援要因にな った。ただ米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、米FRBが利上げに終止符 を打つかどうか「知るには時期尚早だ」と述べた。10月の米個人消費支出(PCE) 価格指数は前年比3.0%上昇と前月の3.4%上昇から伸びが鈍化し、2021年3 月以来の低水準となった。インフレの伸びは鈍化しているが、2%まで低下するには時 間がかかる。また米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、消費者が裁量的な支出を 控えたため、米経済活動はここ数週間に減速したと指摘した。CMEのフェドウォッチ で、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きの確率は97.1%とな っており、早ければ来年5月の利下げを織り込んでいる。 11月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比2.4%上昇と、前月 の2.9%から低下した。市場予想の2.7%を大幅に下回った。欧州中央銀行(EC B)のラガルド総裁は、ユーロ圏のインフレ圧力は予想通り緩和しているが、物価上昇 との戦いはまだ終わっていないと述べた。賃金の伸びは依然として強く、先行きが不透 明であるためとした。ECB理事会メンバーのパネッタ・イタリア中央銀行新総裁は、 ECBは持続的な高金利によって経済と金融の安定に「不必要なダメージ」を与えては ならないと述べた。 【ロンドンのプラチナ・パラジウムETF残高が減少】 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、29日のロンドンで11.78トン (前週末12.63トン)に減少、30日のニューヨークで30.91トン(同 30.91トン)、29日の南アで11.38トン(同11.38トン)と変わらずと なった。またパラジウムETFの現物保有高はロンドンで3.37トン(同3.38ト ン)に減少、ニューヨークで5.86トン(同5.86トン)、南アで0.33トン (同0.33トン)と変わらずとなった。ロンドンのプラチナ・パラジウムETF残高 が減少した。プラチナはレンジ上限で上値を抑えられるなか、投資資金が流出した。一 方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、11月21日時点の ニューヨーク・プラチナの大口投機家の取組は7136枚買い越し(前週3996枚売 り越し)に転じ、パラジウムの売り越しは1万0287枚(同1万1230枚)に縮小 した。 【中国の製造業PMIは2カ月連続で50を下回る】 11月の中国の購買担当者景況指数(PMI)は製造業が49.4と前月の49.5 から低下した。事前予想は49.6。節目となる50を2カ月連続で下回り、当局が追 加の景気支援策を講じる必要性を示した。非製造業は50.2と同50.6から低下し た。事前予想は51.0。上海プラチナの出来高は11月29日の308枚をピークに 30日には2枚に減少した。中国勢が高値での買いを見送るようなら上値は限られると みられる。ただ11月の中国の財新製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.7と 前月の49.5から上昇した。事前予想の49.6も上回った。 当面の予定(イベント・経済統計) 4日 独貿易収支 2023年10月(連邦統計庁) 米耐久財受注 2023年10月確報値(商務省) 米製造業新規受注 2023年10月(商務省) 5日 中国サービス業購買担当者景況指数 2023年11月(財新) キャッシュレートターゲット公表(オーストラリア準備銀行) ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2023年11月確報(Markit) ユーロ圏生産者物価指数 2023年10月(EUROSTAT) 米非製造業景況指数 2023年11月(ISM) 6日 独製造業受注 2023年10月(経済技術省) ユーロ圏小売売上高 2023年10月(EUROSTAT) 全米雇用報告 2023年11月(ADP) 米貿易収支 2023年10月(商務省) 政策金利発表(カナダ銀行) 7日 中国貿易収支 2023年11月(税関総署) 独鉱工業生産指数 2023年10月(経済技術省) ユーロ圏域内総生産 2023年7-9月期確報(EUROSTAT) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米卸売在庫 2023年10月確報値(商務省) 8日 全世帯家計調査・消費支出 2023年10月(総務省) 国内総生産 2023年7-9月期2次速報 (内閣府) 国際収支(経常収支) 2023年10月(財務省) 独消費者物価指数 2023年11月確報(連邦統計庁) 米雇用統計 2023年11月(労働省) 米消費者信頼感指数 2023年12月速報値(ミシガン大) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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