シカゴ・コーン市況=小幅まちまち、強弱材料が交錯するなか3月限は小幅高

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2023/12    461.25      463.75      457.00      460.25      - 4.25
   2024/03    483.75      488.50      481.25      485.50      + 0.75
   2024/05    495.50      500.00      493.50      497.00      + 0.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        469,096        245,531        1,253,098 (-   937)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(11月30日までの週)
 コーン:115万8086トン(前週改定値:40万8885トン)
 小 麦: 18万7955トン(前週改定値:28万8458トン)
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*米農務省発表の週間作物進度報告:今期の発表は終了。
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*米気象庁発表の6−10日予報(12月10日−12月14日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を下回る〜上回る。
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 コーンは小幅まちまち。終値の前営業日比は4.25セント安〜0.75セント高。
期近限月の3月限は0.75セント高の485.50セント。
 ドル高傾向や大豆の軟調な足取りが重石となる一方、米農務省(USDA)発表の週
間輸出検証高が事前予想を上回る強気な内容だったうえ、小麦が急伸したことが強気材
料視されるなど、強弱材料が交錯するなか期近の3月限はプラスサイドで終了。ただ、
今月納会を迎える12月当限以外と期先限月以外の前日比は1セント以内にとどまるな
ど、全体的に模様眺めムードの強さを窺わせる足取りだった。
 シカゴコーン3月限は483.75セントで取引を開始した後は、欧州の時間帯の時
間外取引を終えるまで482〜484セントと限られたレンジを中心に推移。この中で
481.25セントの安値を付けた。シカゴの時間帯を迎えると強気な輸出検証高や
小麦高が手掛かりとなって買われて488.5セントまで値位置を切り上げる動きが
見られたが騰勢は続かずに値位置を落とし、終盤は485セントを前後するもちあいと
なってこの水準のまま引けを迎えた。

 米農務省(USDA)が発表した11月30日までの週のコーン週間輸出検証高は
115万8086トンで前週改定値の40万8885トンの約2.8倍に達した。今年
度の累計は842万8076トンで前年同期の665万0733トンを約26.7%上
回った。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 広い範囲かつまとまった雨量を伴う降雨が2〜3日に発生。今週も引き続き雨がちな
天気となり土壌水分は過剰な状態が続く見通しだが、週末から11日の週上旬にかけて
降雨が止む見通しとなっている。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 2〜3日にかけて散発的な降雨が発生。今週も雨が降り続く見通しだが、翌週からは
局所的な降雨に移行していく可能性がある。この雨は乾燥に見舞われた地域にとって、
引き続き慈雨となっている。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この週末の降雨に降雨が発生。5日から6日にかけて広い範囲で軽い降雨になること
が見込まれる。引き続きコーンと大豆の生育に適した状態となっている。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 2〜3日の週末に続いて今週も5〜6日、そして9〜10日の週末と降雨となる可能
性があり、コーンと大豆の生育にとって良好な状態が続く見通し。
米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 米プレーンズ中部および南部では週末に降雨が発生したが、3日も北部で引き続き降
雨が発生。今週は8日ごろに寒冷前線が到来し、これに伴い降雨が発生するほか気温が
低下する見通しだが、12月にしては冷え込みはそれほど厳しくないだろう。一方南西
部では土壌水分の吸収が進むが、十分な土壌水分を保持している。
 シカゴ小麦は期近の限月は軒並み2ケタ高。米農務省(USDA)が中国向けの軟質
赤小麦の44万トンの大口成約を発表したことが好感された。特に黒海地域産ではなく
米国産に食指が向けられたことで、今後の中国向け輸出期待が高まったことが買いに繋
がったもよう。
期近限月の3月限は、前日比17.75セント高の620.5セントで取引を終えた。

今日の材料
・ブラジル南部では雨がちな天気が続き土壌水分は過剰な状態が続く。
・ブラジル中部産地では雨となる土壌水分は回復へ。
・アルゼンチン産地では生育に適した天気が続く。
・米プレーンズ中北部の小麦産地では適時の降雨が続く。
・11月30日までの週のコーン週間輸出検証高は115万8086トンで前週改定値
 の40万8885トンの約2.8倍に達する。
・11月26日時点のコーン収穫率は96%で前年の99%を下回るも、平年の95%
 を上回る。
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