金・銀午前=金は続落、NYの軟調と円高警戒感が圧迫要因に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金は続落、銀は総じて下落。金はニューヨーク安と円高警戒感を受けて売り優勢で始
まった。その後はドルが買い戻されたが、ドル建て現物相場の小幅高を受けて下げ一服
となった。銀はまばらな商いのなか、4、6、8月限が売り優勢となった。
 午前11時3分現在の前営業日比は、金標準が46〜39円安、金ミニが65.0〜
25.0円安、ゴールドスポットは変わらず、銀が2.7円安〜変わらず。
 午前11時3分現在の出来高は、金が3万0886枚、金ミニが5429枚、ゴール
ドスポットが7020枚、銀が6枚。
【米雇用緩和の可能性は金の下支え要因に】
 10月の米求人件数は事前予想の942万人を大きく下離れた873万人だったこと
が米労働省の発表で明らかとなった。米労働人口と失業率から米国における現在の求職
者数は650万人程度と推測されるため、一人当たりの求人件数は1.3件程度とな
る。米雇用情勢がタイトな時期には、求職者一人あたりの求人件数は1.8件だったた
め、米雇用情勢が緩和傾向を強めていることが窺われる。これは賃金上昇率の低下を促
すと同時に消費意欲の後退を促す可能性もあることで、インフレ上昇率の緩和に繋がる
ことが予想される。同時に、米景気の見通し不透明感を高める要因にもなりうるため、
投資用としての金需要が強まることになりそうだ。また、米雇用情勢緩和により景気不
安が高まればドルに対する信認をさらに低下すると見られる。NY金は過去最高値を更
新した後で買い警戒から修正に転じているが、度重なる利上げによる財政の悪化に米景
気不安が加わることでドルを離れて金への逃避買い需要が向かう動きに買い支えられる
ことになりそうだ。
 金先限は夜間取引で9517円まで下落した。ニューヨーク安と円高が圧迫要因にな
った。日中取引に入り9574円まで戻した。夜間取引の終盤につけた9572円をわ
ずかに超えた。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、小幅高。昨日の海外市場ではドル堅調から売り圧力が強
く、2010ドルに接近するまで下落。安値を離れ、2020ドル回復の動きとなり、
アジア時間もその動きを引き継いでいる。2022ドルが抵抗線ながら、2020ドル
を挟んで小じっかり。
 午前11時現在、2020.78ドルで推移。銀は2422セントで推移。前営業日
の大引け時点は金が2033.09ドル、銀が2451セント。

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