シカゴ大豆市況=総じて反落、大口輸出成約続くも南米産地の天気で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/01     1317.00     1320.50     1304.00     1315.75     + 1.75
  2024/03     1334.00     1337.75     1320.75     1331.50     - 0.50
  2024/05     1348.25     1350.00     1332.75     1343.00     - 2.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       242,211         215,555         711,307  ( - 1,552)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(12月21日−12月25日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜上回る。
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 大豆は総じて反落。終値の前営業日比は5.25セント安〜1.75セント高。中心
限月の1月限は1.75セント高の1315.75セント。
 デイリー報告で8営業日連続となる大口の輸出成約が発表されたことや、全米油糧種
子加工業者協会(NOPA)が発表した11月の大豆圧砕高が事前予想レンジの上限に
近かったことなど支援材料は揃ったものの、買い意欲は盛り上がらず、ブラジルやアル
ゼンチンの良好な生育状況が弱材料視された。期近1月限が唯一小幅高で引けた。

 1月限は1317.00セントで取引を開始した後、アジアの時間帯の時間外取引で
はおおむね1310セント台後半で推移した。欧州の時間帯前半にこの日の高値となる
1320.50セントを付けたが、その後は下落して米国の時間帯に1304.00セ
ントまで安値があった。しかし後半は1310セント台半ばまで切り返して小幅ながら
プラス引けした。ブルスプレッド(期近買い/期先売り)商いで、相対的に下値が堅く
なった。

 ブエノスアイレス穀物取引所によると、アルゼンチンの大豆の作付進捗率は60%
(前週52%)となった。

 米農務省(USDA)はこの日、中国向けに23/24年度積みで13万4000ト
ン、仕向け地不明で23/24年度積み44万7500トンの大豆の大口輸出成約を発
表した。
 この日NOPAが発表した11月の大豆圧砕高は1億8904万Buと、前月をわず
かに下回ったものの、事前予想レンジの上限に近く11月として過去最高水準だった。
ただ大豆油在庫は12億1300万ポンドと、前月から10%以上増加した。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(現地情報を要約)。

<ブラジル産地>
 ブラジル中部産地の降雨は現在、非常に局地的なものに限られているが、これは来週
前半まで続きそうだ。また気温が高くなるため、着ザヤ期にある大豆にはストレスとな
ろう。しかし来週中盤にはよりまとまった降雨となり、この傾向は来年1月まで続きそ
うなため、来週前半にかけての作物のダメージは限られたものとなろう。
 一方、南部産地では過去数カ月まとまった降雨が続いてきたが、現在小休止となって
おり、今週末の降雨は限られたものとなろう。

<アルゼンチン産地>
 来週前半にかけて、アルゼンチン全体に複数の低気圧が通過するため、後半に中程度
〜まとまった降雨が見込まれる。その後は小傾向となるが、大豆やコーンの生育や残り
の作付け作業には良好な環境になろう。

 米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 米プレーンズでは、カンサス州東部〜テキサス州中部にかけて15日朝まで降雨が残
る。一方、ハイプレーンズ中部や南部の降雪は止むだろう。干ばつだったプレーンズ中
部や南部では、土壌水分状況が改善して、冬小麦には恵みとなっている。プレーンズ北
部を含む他地域も冬小麦の生育には良好な環境となっている。
 大豆製品は、総じて大豆油高の大豆粕安。ただし大豆粕の期近2本はプラス引けし
て、他限月に対する上ザヤを拡大した。大豆粕の期近1月限は1.90ドル高の
405.60ドル。
今日の材料
・ブラジル中部産地では来週前半まで少雨高温で大豆にストレス。それ以降の降雨がダ
 メージは限られる見込み。
・ブラジル南部産地の今週末の降雨は限られる見込み。
・アルゼンチン産地は来週前半にかけて降雨見込み。大豆やコーンの生育や残りの作付
 けには良好な環境。
・米プレーンズではおおむね冬小麦の生育には良好な環境。
・アルゼンチンの大豆の作付進捗率は50%(前週52%)=ブエノスアイレス穀物取
 引所
・中国向けに23/24年度積みで13万4000トン、仕向け地不明で23/24年
 度積み44万7500トンの大豆の大口輸出成約=USDA
・11月の大豆圧砕高は1億8904万Buと高水準。大豆油在庫は12億1300万
 ポンドと、前月から10%以上増加=NOPA

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