NY原油市況=反発、ガザ停戦協議の合意なく中東の緊迫感は継続

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2024/03     72.75       73.28       71.41       72.78        + 0.50
  2024/04     72.70       73.30       71.49       72.85        + 0.55
  2024/05     72.68       73.28       71.52       72.87        + 0.59
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     545,463            1,044,067             1,791,151    ( + 15,050)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2024/03     272.48    + 6.48
                            2024/04     265.99    + 5.62
         改質ガソリン       2024/03     220.92    + 6.17
                            2024/04     242.85    + 4.82
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反発。終値の前営業日比(速報値)は期近2限月が0.50〜
0.55ドル高。その他の限月は0.44〜0.69ドル高。
 中東情勢の不透明感が相場を支えた。イスラエルと武装組織ハマスの停戦協議は難航
しており、パレスチナのガザ地区などを巡る混乱が長期化するリスクがある。先週末に
は合意に至るとの観測があったが、実現しなかった。協議は人質の交換だけで、停戦や
イスラエル軍のガザ撤退、空爆停止などの要求が無視されており、ハマスが合意するよ
うな内容ではなかったという。
 イスラエルによるガザ侵略を停止させるため、イランが支援する武装勢力は各地の米
軍基地や親米武装組織、イスラエルへの攻撃を続けている。一方、米国を中心とした連
合軍は、紅海で妨害行為を継続するイエメンに対して空爆を継続している。米兵が殺害
された報復として、週末に米軍はイラクやシリアなどで大規模な空爆を実施し、民間人
を含む死者が発生したが、米軍は報復攻撃を継続する構えを見せている。シリア政府は
不法駐留を続ける米軍に反感を強めているほか、イラク政府はイラク国内からの米軍撤
退を繰り返し要求している。
 ロシアの石油施設に対して、ウクライナからのドローン攻撃が続いており、供給下振
れ懸念が根強いことも支援要因。週末にはロシア南部ヴォルゴグラードの製油所で被害
が発生した。ただ、操業に問題は発生していないという。
 時間外取引で3月限はしっかりと推移する場面はあったが、通常取引開始にかけては
売りに押された。通常取引序盤には71.41ドルまで下落。ただ、その後は買い戻し
が優勢となり、73.28ドルまで上げた。
 改質ガソリンとヒーティングオイルは反発。原油高に連動した。
今日の材料
・来月、中国とロシアとイランは中東で合同軍事演習を実施へ
・パレスチナのガザ地区はパレスチナ国家の一部となるべき=仏外相
・空爆前にイラク政府に通知した=米報道官
・戦争は始めないが、いかなる攻撃に対しても強力に対応する=イラン大統領
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