【前週までのレビュー】目先、直近の上昇が急ピッチだった反動や、春節の大型連休で 中国勢が不在の中、調整安場面になるとみた。 【7月限は上値を試す】 JPXゴムRSS3号の活発限月の7月限は、株高や円安を手掛かりに、2月16日 に一代の高値となる296.5円まで上昇した。12日からの週は、上海ゴムが春節で 休場となる中、これまでほとんどみられなかった日経平均株価との連動が目立った。日 経平均株価は史上最高値に接近しており、目先、高値更新となれば、JPXゴムRSS 3号も連れ高となりそうだ。また、今後、ウィンタリング(落葉期=減産期)も意識さ れることから、ゴム独自の買い材料も意識されるだろう。7月限は上値を試す展開が予 想され、300円台が視野に入ってきた。 【産地高は高値圏でもみ合い】 タイの現物価格は高値圏でもみ合いとなっている。タイ南部の天然ゴム主要積出港の ソンクラ港渡しのオファー価格(FOB)をみると、年初1キロ=62.12バーツ (約257.18円、1バーツ=4.14円で計算)が2月2日には76.85バーツ (約319.70円)まで上昇した。その後も75バーツ台後半〜76バーツ台で推移 している。12日からの一週間は春節のため中国勢が不在となったが、高値圏を維持し た。中国勢が戻る19日以降、再び地合いを引き締めそうだ。 【上海ゴムはJPXゴムRSS3号に追随なるか】 上海ゴムの中心限月5月限は、春節前の取引を1万3220元と、安値圏で取引を終 えている。この価格帯は、昨年12月以降、支持されており、春節明けはJPXゴムR SS3号の上昇もあり、買いが優勢となりそうだ。ただ、上海ゴムが、JPXゴムRS S3号の上昇に追随せず、昨年12月6日の安値1万3115元を割り込む展開となれ ば、JPXゴムRSS3号も売り圧力が強まるので注意したい。 【東京ゴム活発限月の7月限のテクニカル要因】 ゴムRSS3号の活発限月の7月限は、上値追いとなった。年初からの値動きをみる と、258.0円で大発会を迎えると、1月10日には252.3円まで下落した。た だ、同水準で支持されると、産地相場の上昇を受けて、1月26日まで一方的な上昇と なり、288.9円まで水準を引き上げた。その後、売りがやや優勢となったが、節目 の280円では押し目を拾われると、産地高を背景に5日には290.7円まで上昇 し、一代の高値を更新した。同水準では上値が重くなり、産地相場の伸び悩んだことか ら売りが先行、春節で中国勢が不在の13日には272.3円まで下落した。だが、そ の後、円安や株高を手掛かりに騰勢を強め、16日に296.5円まで上昇し、一代の 高値を更新した。 一段高となれば、16日に付けた一代の高値296.5円や節目の300.0円を試 すことになる。 一方、反落となれば、節目の280円前後が支持になる。同水準を割り込むと、節目の 275円や13日の安値272.3円が意識される。 【今週の注目ポイント】 春節明けの上海相場に注目したい。上海休場中、JPXゴムRSS3号は、円安や株 高を手掛かりに上昇した。上海ゴムがこれに追随するようなら、JPXゴムRSS3号 も一段高となろう。一方、安値圏にある上海ゴムが、再度、売り込まれるなら、JPX ゴムRSS3号は冷や水を浴びせられる可能性がある。 【相場予想レンジ】 2月19〜23日のゴムRSS3号6月限の中心レンジ予想は270〜300円。テ クニカルの支持線は272.3円(2月13日安値)、抵抗線は295.0円(一代の 高値)。 MINKABU PRESS ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。
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