●週間見通し原油、地政学リスク維持だと底固い＝マーケットエッジ

　前週は中東情勢の緊迫化を背景とした押し目買い優勢の地合が続き、底固く推移し
た。イスラエルとハマスの停戦協議が進まず、中東情勢の先行き不透明感は強い。米原
油在庫の急増、国際エネルギー機関（ＩＥＡ）の世界石油需要見通し引き下げなど需給
面ではネガティブ材料も目立ったが、逆に期近限月にリスクプレミアムを加算する展開
になっている。需給よりも地政学リスクが重視されていることが確認できる。
　今週も底固い展開が続きやすい。地政学リスクが最大の焦点になっているため、高い
レベルの緊張状態が維持されると、８０ドルの節目を試す可能性もある。中東情勢関連
のヘッドラインに注目したい。ただし、需給ひっ迫化が進んでいる訳ではないため、仮
に停戦協議再開の動きがみられると、利食い売りで一気に７０ドル台まで反落する可能
性がある。２２日に発表される米原油在庫が更に増加した際にも調整リスクが高まる。
　予想レンジは７３．００〜８１．００ドル。
（マーケットエッジ・小菅　努）

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