シカゴコーン市況=総じて続落、南米天気でさらに一代安値更新

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/03     410.00      415.50      404.25      406.00      - 5.00
  2024/05     423.50      428.50      417.00      418.50      - 5.75
  2024/07     434.50      440.25      429.00      430.75      - 5.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       561,556         475,721        1,608,576 ( + 7,596)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米エネルギー省発表の週間エタノール統計(2月16日までの週)
 生産量:日量108万4000バレル (前週比1000バレル増)
 在 庫: 2550万バレル     (前週比30万バレル減)
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*米気象庁発表の6−10日予報(2月28日−3月3日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は下回る〜平年並み
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並み〜上回る。
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 コーンは総じて続落。終値の前営業日比は出来高の薄い26年9月限が0.25セン
ト高だが、それ以外は5.75〜0.75セント安。期近3月限は5.00セント安の
406.00セント。
 引き続き南米産地の雨勝ちの予報となるなか、さらに大豆が急落したことや、コーン
自身もさらに一代安値を更新して、チャートが悪化したとで売り圧力が強まった。3月
限は4ドルの節目が射程に入って来た。
 3月限は410.00セントで取引を開始。アジアの時間帯から欧州の時間帯にかけ
ての時間外取引ではジリ高基調となり、米国の時間帯前半にはこの日の高値となる
415.50セントを付けた。しかしその後はその高値から急落し410セントの節目
を割り込むと下げ足を加速して404.25セントの一代新安値を付けた。
 米エネルギー省発表の2月16日までの週におけるエタノール生産量は日量108万
4000バレルと、前週比1000バレル増となった。2月16日時点のエタノール在
庫は前週比30万バレルバレル減の2550万バレルだった。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル産地>
 中部産地ではこのところまとまった降雨が発生している。一方、南部産地では局地的
で雨量も限られている。ほぼ作付けを完了したサフリーニャ(二期作)コーンにとって
まとまった降雨は好ましいが、中層土では水分が不足しており、とくに南部産地ではま
だ降雨を必要としている。
 中部産地の降雨は今週末にかけて散発的なものとなり、その後は局地的なものになろ
う。一方、南部産地ではアルゼンチンから北上する前線により、今週末から来週にかけ
て雨量が増加しそうだ。

<アルゼンチン産地>
 22日に前線により慈雨が発生するが、25〜26日にかけてもさらに降雨が見込ま
れる。その後も3月上旬にかけても同様に雨勝ちの天候パターンが続きそうで、受粉や
着ザヤ期を迎える大豆やコーンにとって好ましいものとなろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズではこれまでの記録的な暖冬は今後後退するが、この時期としては平年を
上回る気温が続きそうだ。
 テキサス州西部ではボーガー、ラボックで21日の最高気温が29℃とこの時期とし
ては過去最高となった。またノースダコタ州のビスマーク、ジェームズタウンでも
15℃と過去最高となった。
 暖かさのせいで、特にプレーンズ南部では小麦の耐冬性が早期に失われている。
 シカゴ小麦は総じて小反発。大豆やコーンがさらに崩れたことに上値が抑えられたも
のの、下値はフーシ派の攻撃エスカレート宣言などで、再び黒海からの穀物供給に対す
る懸念に支えられた。期近3月限は前日比変わらずの583.25セント。
今日の材料
・ブラジル中部産地ではまとまった降雨、南部産地では局地的な降雨パターンだが、今
 週末以降は、中部産地で局地的な降雨、南部産地でまとまった降雨にパターンが変化
 する見込み。
・アルゼンチン産地では3月上旬にかけても雨勝ちの天候パターンが続き、受粉や着ザ
 ヤ期を迎える大豆やコーンにとって好ましいものとなろう。
・プレーンズの季節外れの暖冬は今後後退するが、気温は平年を上回る見込み。

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