CFTC大口投機資金動向(2/20時点):金・原油買いが拡大

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における2月
20日時点の大口投機家の売り越しは304万0392枚となり、前週の302万
6843枚から拡大した。取組高合計は4457万3949枚となり、前週から22万
8260枚(0.5%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が1.0%減、債券
合計が1.3%増、為替合計が1.2%減となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
0.8%増、エネルギー合計は0.7%減、金属合計は5.9%減となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式、債券で手じまい売りが
買い戻しを上回って売り越しを拡大した。為替は手じまい売りが買い戻しを上回って買
い越し(ドル売り)を縮小した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退に変わりはなかったが、米国
債の利回りが低下する場面も見られ、ポジション調整の動きとなった。一方、株価は半
導体大手「エヌビディア」の好決算を受けてダウ平均株価が最高値を更新した。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が12万0778枚売り越し(前週11万
1536枚売り越し)、ユーロは6万8016枚買い越し(同5万2838枚買い越
し)、英ポンドは4万6312枚買い越し(同5万0472枚買い越し)となった。ユ
ーロは新規買い、買い戻しが入って買い越しを拡大した。

 商品市場では、原油は中東情勢に対する懸念を受けて昨年11月以来の高値
79.90ドルを付けたのち、需要見通しの不透明感や在庫増加を受けて上げ一服とな
った。貴金属市場では、金がドル安や米国債の利回り低下を受けて堅調となった。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が19万1901枚買い越し(前
週17万1072枚買い越し)に拡大した。新規買い、買い戻しが入った。ニューヨー
ク金は14万0262枚買い越し(同13万1168枚買い越し)、ニューヨーク・プ
ラチナは8495枚買い越し(同1938枚買い越し)に拡大した。金は買い戻しが手
じまい売りを上回り、プラチナは新規買い、買い戻しが入った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが26万6067枚売り越し(前週24万
5939枚売り越し)に拡大、大豆は16万0288枚売り越し(同16万1751枚
売り越し)に縮小した。コーンは新規売りが新規買いを上回り、大豆は新規買いが新規
売りを上回った。前週のコーンは、南米の降雨による生育環境及び作柄の改善など受け
て売り優勢となった。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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