シカゴ大豆市況=期近から大幅反落、輸出の停滞やドル高・玉整理で売り優勢

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
   2024/05   1,207.50    1,208.00    1,197.75     1,199.00      -10.25
   2024/07   1,220.00    1,221.00    1,211.50     1,212.50      - 9.25
   2024/08   1,216.25    1,217.75    1,208.75     1,209.75      - 8.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        212,355         198,360        793,266  (+    857)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(4月1日−4月5日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を下回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
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 大豆は期近から大幅反落。終値の前営業日比は10.25〜7.25セント安。中心
限月の5月限は10.25セント安の1199.00セント。
 大口成約の発表が21日以降、行われておらず輸出用需要の減退懸念が強まるなか、
ドルが堅調推移となったことや、作付意向面積の発表を前に生産者からの売りが膨らん
だことを受けて売り優勢となった。前日の上昇の後で転売が出やすい状況だったことも
下げ幅が大きくなる要因となった。

 5月限は1207.50セントで取引を開始し、その直後に1208セントの高値を
付けた。高値から値を落とした後は1200セントを下値支持線とするもちあいとなる
なか、米国の時間帯には高値に顔合わせする瞬間もあった。高値を再び離れた後も
1200セントが下値支持線となる動きが続いたが終盤に崩れたことで手仕舞い急ぎと
見られる動きが入って下げ幅を拡大。2ケタの下げ幅を記録して取引を終えた。
・28日発表の米農務省米国大豆作付意向面積の事前予想は以下の通り
(単位エーカー、海外主要通信社調べ)。
       想平均       予想レンジ    23年作付け面積
大豆   8630.9  8430−88000   8360
・28日発表の米農務省米国大豆四半期在庫の事前予想は以下の通り(単位億Bu、
海外主要通信社調べ)。
          予想平均     予想レンジ      23年3月  23年12月
24年3月1日 18.32 17.40−19.86  16.87  30.00
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル産地>
 ブラジル中部では先週末にサフリーニャコーンにとっての慈雨となったが、前線が留
まることにより今週は雨がちな天気が続くもよう。これにより限られていた中層土の土
壌水分が回復。一方、南部では降雨の発生は無くこれまでの雨により蓄えられた土壌水
分が消費されるだろう。ただ、この消費ペースが速ければサフリーニャコーンの生育に
害になる可能性がある。来週初めには低気圧が到来し、少なくとも散発的な降雨が発生
する見込み。

<アルゼンチン産地>
 26〜27日にかけて南部では低気圧が到来し降雨が発生しているが、それ以外の地
域では降雨の発生は無く、コーンや大豆の生育には適さない状態が続くだろう。ただ、
一部の土壌水分が過剰となった地域では土壌水分の乾燥が進み、適度な状態に近づく見
通しとなっている。3月末には散発的な降雨が発生するが、その後は雨がちな天気が続
くだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 26〜27日にかけて寒気が流入し一部では氷点下まで気温が低下し、これにより一
部の小麦にダメージが発生するリスクが高まっている。今週後半には降雨が発生する
が、週末には新たな低気圧が到来するため4月上旬にかけて再び降雨となる見込み。南
西部では十分な雨量を伴う降雨が発生する可能性は残されているものの高くはない。
 大豆製品は、大豆粕、大豆油は共に大豆の軟調に追随安となった。ただ、共に下げ幅
は限られた。大豆粕期近5月限は前日比1.90ドル安の339.80ドルで終了。
今日の材料
・ブラジル産地では前線の影響で多くの地域で降雨が発生。
・ブラジル産地南部では少雨傾向が続くが来週初頭には降雨の可能性も。
・アルゼンチン産地は今週は少雨傾向だが3月末以降は雨がちな天候に。
・米小麦産地では寒気の流入に伴い小麦生育に悪影響が発生するリスクが浮上。
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