アジア株 豪州株は史上最高値、豪中銀タカ派姿勢緩和期待 2月CPIと小売売上高はテイラースウィフト除けば伸び緩やか

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
アジア株 豪州株は史上最高値、豪中銀タカ派姿勢緩和期待 2月CPIと小売売上高はテイラースウィフト除けば伸び緩やか

東京時間14:21現在
香港ハンセン指数   16649.80(+256.96 +1.57%)
中国上海総合指数  3032.15(+39.01 +1.30%)
台湾加権指数     20188.66(-11.46 -0.06%)
韓国総合株価指数  2747.91(-7.20 -0.26%)
豪ASX200指数    7896.90(+77.29 +0.99%)
インドSENSEX30種  73586.69(+590.38 +0.81%)

アジア株はまちまち。

上海株は急反発、香港株も上げ幅を拡大している。
開催中の博鰲アジアフォーラムで全人代常務委員長が経済運営方針について説明、一流の投資環境を構築すると述べたことが材料視されている。また、習近平国家主席が米企業トップらとの会談で、ビジネス環境の改善に向けさらなる政策援策を約束、米国からの中国投資を望んでいると述べたことも好感されている。

香港市場ではハイテクや医療品、消費者サービス、自動車、エネルギー関連など幅広い銘柄が上昇している。ただ、あすからイースター休暇で4連休となるうえ、週末には米PCE価格指数とパウエルFRB議長の講演、さらに中国製造業PMIの発表もあるため、引けにかけては利益確定の売りに押される可能性もある。中国不動産不況に対する懸念は高まっており、恒基兆業地産、長江実業集団、九龍倉置業地産投資、領展房地産投資信託基金、CG SERVICESなど不動産株は下落している。

上海株は急反発。ハイテクや消費者サービス、資本財関連が上昇。不動産危機が銀行に波及しているとの懸念から、中国農業銀行、中国工商銀行、中国銀行、中国光大銀行、交通銀行など銀行株は総じて下落している。

豪州株はイースター4連休を前に史上最高値を更新して取引を終えた。
2月の消費者物価指数は予想を下回り、小売売上高は前回から伸びが大きく鈍化したほか、3月の消費者インフレ期待が低下したことを受け、豪中銀がタカ派姿勢を緩和させるとの期待が広がっている。

2月は米人気歌手のテイラースウィフトがシドニーとメルボルンで公演を開催した。その影響で2都市で宿泊費が上昇したほか、小売売上も押し上げた。テイラースウィフトの経済効果は豪州全体で1億4000万豪ドルとされている。小売売上高の内訳を見ると、衣類・履物が4.2%増(前回2.5%増)デパートが2.3%増(前回1.8%増)と伸びが加速した。テイラースウィフトにインスパイアされ衣装やアクセサリーを購入した若者が多かったためだ。ただ、その一時的かつ1回限りの影響を除けば、CPIと小売売上高の伸びは緩やかだった可能性。小売売上高は0.3%増加したが、テイラースウィフトを除けば0.1%増だったとエコノミストは指摘。
来週は豪中銀議事録が公表される。

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