円相場主導の展開、日銀決定会合めぐり円売り優勢 ドル円156円台後半=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円相場主導の展開、日銀決定会合めぐり円売り優勢 ドル円156円台後半=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円売りが強まっている。日銀決定会合をめぐりドル円やクロス円が激しく振幅した。東京昼過ぎに日銀は政策金利を予想通り据え置き、国債購入の減額を見送った。これを受けて円売りが強まった。さらに、日本時間午後3時半からの植田日銀総裁会見では、緩和姿勢が維持され円が一段安となった。総裁は、「基調的な物価に円安は今のところ大きな影響でていない」と発言しており、ドル円はロンドン朝方に156.82近辺と34年来の高値水準を更新している。その後、155円台割れへと急落する場面があったが、すぐに156円台を回復。足元では156.87近辺と高値を再び伸ばす動きとなっている。市場では円安進行で介入警戒感も高まっているようだ。クロス円も全面高となり、円相場が主導している。ユーロ円は168円台乗せ、ポンド円は196円台乗せ、豪ドル円は102円台乗せなど大台を塗り替える動き。ユーロドルは1.07台前半から半ば、ポンドドルは1.25付近から1.25台前半で上下動も、値幅は限定的なものにとどまっている。このあとのNY市場では、米PCEデフレータなどが発表される予定。米インフレ動向に再び注目が集まる。

 ドル円は156円台後半での取引。日銀金融政策決定会合での緩和的姿勢を受けて円売りが強まっている。国債買い入れ減額は見送られた。また、植田日銀総裁会見でも慎重姿勢がみられ、「基調的な物価に円安は今のところ大きな影響でていない」などの発言に円売りが一段と加速した。東京昼過ぎの日銀発表前後の155.40付近から植田日銀総裁会見後のロンドン朝方には156.82近辺まで買われた。その後、一時155円台割れまで急落と、神経質な動きをみせたが、ロンドン時間には再び156.87付近へと高値を伸ばしている。クロス円とともに根強い円売りが続いている。

 ユーロドルは1.07台前半での取引。円相場主導の展開となるなかで、1.0719から1.0753までのレンジにとどまっている。ユーロ円はドル円とともに買われている。168円台前半まで高値を伸ばしたあと、一瞬166.50割れまで急反落も、再び168.35近辺まで高値を伸ばした。対ポンドではややユーロ買いが入ったが、足元では値を戻しており方向性は希薄。

 ポンドドルは1.25台前半での取引。1.2494から1.2541までのレンジで上下動。ポンド円はドル円とともに上伸。196円台に乗せた。その後194円割れまで急反落も再び196.42近辺まで高値を伸ばした。円売りが今日の相場を支配している。ユーロポンドは0.8570台から0.8580台での揉み合いと方向性に欠けている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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