シカゴ大豆市況=期近から大幅続落、米需給緩和見通し受け一代の安値を更新

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
2024/08      1,020.50    1,038.25    1,020.50     1,012.00      -16.00
2024/09        987.50      988.75      959.50       971.25      -17.50
2024/11      1,001.00    1,002.50      975.50       986.00      -16.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        268,182        143,694         789,862   (-  3,227)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省発表の米国需給報告(8月12日発表:カッコ内は前月見通し)
 2023/24年度
 作付面積: 8360万エーカー  ( 8360万エーカー)
 単収  :    50.6Bu  (    50.6Bu)
 期初在庫: 2億6400万Bu  ( 2億6400万Bu)
 生産  :41億6500万Bu  (41億6500万Bu)
 輸入      2000万Bu  (   2000万Bu)
 供給合計:44億4900万Bu  (44億4900万Bu)
 圧砕  :22億9000万Bu  (22億9000万Bu)
 輸出  :17億0000万Bu  (17億0000万Bu)
 需要合計:41億0400万Bu  (41億0300万Bu)
 期末在庫: 3億4500万Bu  ( 3億4500万Bu)
 在庫率 :      8.4%  (      8.4%)
 2024/25年度
 作付面積: 8710万エーカー  ( 8610万エーカー)
 単収  :    53.2Bu  (    52.0Bu)
 期初在庫: 3億4500万Bu  ( 3億4500万Bu)
 生産  :45億8900万Bu  (44億0035万Bu)
 輸入      1500万Bu  (   1500万Bu)
 供給合計:49億4900万Bu  (47億9500万Bu)
 圧砕  :24億2500万Bu  (24億2500万Bu)
 輸出  :18億5000万Bu  (18億2500万Bu)
 需要合計:43億8900万Bu  (43億6000万Bu)
 期末在庫: 5億6000万Bu  ( 4億3500万Bu)
 在庫率 :     12.8%  (       10%)
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(8月8日までの週)
 大 豆:32万6546トン(前週改定値:26万6883トン)
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*米農務省発表の週間大豆作付け進度報告(8月11日までの週)
 大豆:開 花:91%(前週86%、前年93%、平年90%)
    着サヤ:72%(前週59%、前年75%、平年70%)
     「良」以上:68%(前週68%、前年59%)
     「劣」以下: 8%(前週 8%、前年12%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(8月18日−8月22日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年を下回る〜平年並。
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 大豆は期近から大幅続落。終値の前営業日比は17.50〜7.00セント安。中心
限月の11月限は16.50セント安の986セント。

 米農務省(USDA)発表の月例需給報告で24/25年度生産量予測が引き上げら
れ需給緩和見通しが示されたことに加え、引き続き米国産地の良好な天気が弱材料視さ
れて売り優勢となり前週末に続いて一代安値を更新。11月限は終値べース1000セ
ントを割り込んだ。
 11月限は1020.50セントで取引を開始した後のアジアの時間帯は狭いレンジ
内で高下。欧州の時間帯を迎えて値を落としながらも990セント台半ばを維持するも
ちあいとなったが、USDA月例需給報告で需給緩和見通しが示されると急速に値を落
とし975.50セントの安値に到達。売り警戒から買い戻されて970セント台まで
値を戻したが、2ケタの下げ幅を記録して取引を終えた。
 米農務省(USDA)月例需給報告で米国の23/24年度予測は需要量予測が
100万Buの引き上げとなったが期末在庫率予測は前月の8.4%に添え置かれた。
 また24/25年度の米需給見通しは作付面積およびイールドが共に引き上げられた
ため生産量予測は前月44億3500万Buから45億8900万Buへ引き上げられ
た。一方の需要項目は輸出用が2500万Bu引き上げられたが、供給量予測の上方修
正を受けて期末在庫率は前月の10%から12.8%に引き上げられた。
 米農務省(USDA)発表の8月8日までの大豆週間輸出検証高は32万6546
トンで前週の26万6883トンを上回った。累計輸出量は4336万3293トンで
前年同時期の5122万6212トンをおよそ15%下回った。
 USDAによると8月11日時点の大豆開花率は91%で前年の93%をやや下回っ
たが、平年の90%は上回った。着サヤ率は72%で前年の75%を下回ったが、平年
の70%は上回った。一方、作柄のうち良以上は68%、劣以下は8%で共に前週と同
率だった。
米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトではアイオワ州およびミズーリ州などミシシッピーリバー西部で降雨が
発生。中西部のその他の地域では気温が低下するなか降雨は発生していない。今夏は際
立つ熱波は広がっておらずコーンと大豆は受粉〜結実の段階を良好な作柄を維持して経
過している。
 今週はほとんどの地域で心地よい天気が広がる見通し。ただ、テキサス州の多くの地
域では最高気温が38℃に達する熱波が見込まれる。週を追うにつれ、低気圧が東部に
移動し降雨が発生し、ミシシッピーバレー中部では今後5日間で50〜125ミリの雨
量を伴う降雨が見込まれる。
 6〜10日間予報については8月17〜21日は多くの地域で気温および雨量は平年
並〜平年を上回るだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 米プレーンズではカンザス州からダコタ州にかけて気温が低下する見込みだが、テキ
サス州およびその周辺地域では熱波が続き特に土壌水分の乾燥が進んでいる地域を中心
に夏穀物にストレスを与えている。オクラホマ州では12日に雷雨となっている。
 米南部ではメキシコ湾岸沿いで熱波が続いているが北部では気温が低下している。メ
キシコ湾岸西部の12日の最高気温は35〜38℃に達しているが、夏穀物のための農
作業は進行。大西洋沿岸南部では雷雨となっているが、それ以外のほとんどの地域では
降雨は発生していない。
 大豆製品は、大豆粕、大豆油は共に大豆の軟調に追随安。特に大豆粕の下げ幅が大き
くなり、大豆粕12月限は前日比5.80ドル安の304.60ドルで終了。
今日の材料
・コーンベルトではアイオワ州およびミズーリ州などミシシッピーリバー西部で降雨
 が発生。
・今夏は際立つ熱波は広がっておらずコーンと大豆は受粉〜結実の段階を良好な作柄
 を維持。
・米23/24年度期末在庫率予測は前月の8.4%に添え置き。
・24/25年度の米生産量予測は前月44億3500万Buから45億8900万
 Buへ引き上げ。
・24/25年度期末在庫率予測は前月の10%から12.8%に引き上げられる。
・8月8日までの大豆週間輸出検証高は32万6546トンで前週の26万6883
 トンを上回る。
・8月11日時点の大豆開花率は91%で前年の93%をやや下回ったが、平年の
 90%は上回る。
・着サヤ率は72%で前年の75%を下回ったが、平年の70%は上回る。
・作柄のうち良以上は68%、劣以下は8%で共に前週と同率。
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