石油週間見通し=中段もみ合いか否か、SL期待も米製油会社は生産縮小計画

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週のレビュー】ニューヨーク原油9月限は、7月5日の高値83.58ドルから8
月5日の安値71.67ドルまでの下げ幅に対する38.2%戻し(76.22ドル辺
り)を達成したところだが、強い相場であれば、このまま半値戻し(77.63ドル辺
り)、61.8%戻し(79.03ドル辺り)が上値目標となるとした。

【NY原油は中段もみ合いとなるか否か】
 ニューヨーク原油9月限は20日に納会を迎え、10月限が指標限月となるが、その
10月限は12日に78.54ドルまで上昇して、7月5日の高値82.62ドルから
8月5日の安値70.88ドルまでの下げ幅に対する61.8%戻し(78.14ドル
辺り)を達成したあと、反落している。ただ現状は38.2%戻し(75.36ドル辺
り)〜61.8%戻し(78.14ドル辺り)の間のもみあいとなり、半値戻し水準で
ある76.75ドル辺りが意識される展開。本稿執筆時の16日の午後には77ドル台
後半で推移している。これが中段もみ合いとなるか否かが目先の焦点となる。

 材料的には、引き続きイランの対イスラエル報復攻撃が注目されているが、現在のと
ころ具体的な行動は見られない。ただイスラエルのガラント国防相がイラン産原油など
運搬するタンカー18隻の差し押さえを命令したとの報道もあり、事態を今後も見守る
必要があろう。
 他に中東関係では、15日からカタールの首都ドーハでガザ停戦協議が開催されてい
るが、肝心のハマスが出席していないため、具体的な進展は見込めないだろう。

 直近は米経済の減速懸念が緩和してソフトランディング(SL)期待が買い口実とな
っているが、米国の原油需要見込みを見ると、米国の製油会社が第3四半期の生産計画
を縮小させていることは見逃せない。特に最大手のマラソン・ペトロリアムは13カ所
ある製油所の原油処理能力(日量300万バレル)の稼働率を前期の97%から90%
まで低下させるとしている。これは前回の当欄でも記した世界最大の原油輸入国である
中国の原油需要低迷とともに、需要面での圧迫要因になり得る。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は再び4万ドル台に乗せるなど戻り基
調が鮮明となっており、さらに高値更新の可能性も出て来た。
 ドルインデックスは102ポイント台での広めのもみ合いに移行してきたが、現状は
その後半まで戻している。

【米国の原油在庫、5週間ぶりに増加】
 米国内を見ると、最新の米エネルギー情報局(EIA)の週報では、原油在庫が前週
比135万7000バレルの4億3068万バレルと、5週間ぶりに増加した。ただガ
ソリン在庫は同289万4000バレル減の2億2220万バレル、留出油在庫は同
167万3000バレル減の1億2612万バレルとともに減少していた。

【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】
 東京原油の6番限である1月限は8月上旬から戻り歩調が続いたが、7万円台に乗せ
た後は上げつかえ感が強まり、21日移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中心線
(7万1280円辺り)が上値抵抗となっている。
 ガソリン先限は名目値で8万1000円の横ばいで推移。

【NY原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油10月限は戻りもボリンジャーバンドの1シグマ(78.54ドル
辺り)に跳ね返されたが、下値もボリンジャーバンドの中心線(75.78ドル辺り)
に支持されている。


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