[今日の視点]貴金属=金とプラチナが続落、円高などで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金とプラチナが続落して寄り付く見通し。金は円高を受けて売り優勢とな
ろう。銀はニューヨーク高を受けて小幅高となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプ
ラチナがニューヨーク安と円高を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は3.82ドル高の
2495.33ドル、銀が36セント高の2824セント、プラチナが2.74ドル高
の908.32ドル、パラジウムは3.79ドル安の935.32ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=143.65/67円で、前営業日の
大引け時点から1.57円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万1573円前後、銀は130.3円前後、プラチナ
は4195円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は予想以下の米JOLTS求人件数が支援】
 金はきのうの海外市場では、予想以下の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数を受
けて押し目を買われた。
 金は予想以下の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が支援要因になった。7月の
米JOLTS求人件数は23万7000件減の767万3000件と、3年半ぶりの低
水準となった。市場予想の810万件を下回った。米アトランタ地区連銀のボスティッ
ク総裁は、連邦準備理事会(FRB)が高金利をこれ以上長く維持すべきではないとの
見解を示した。雇用に過度の悪影響を与える恐れがあるためという。今夜は8月のAD
P全米雇用報告や米新規失業保険申請件数の発表があり、労働市場に対する見方を引き
続き確認したい。
 JPX金は円高が圧迫要因である。予想以下の米雇用動態調査(JOLTS)求人件
数を受けて米連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げ観測が強まり、ドル安に振れた。
 銀はきのうの海外市場では、予想以下の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数や金
堅調を受けて買い優勢となった。
【プラチナは景気減速懸念や株安に上値を抑えられる】
 プラチナはきのうの海外市場では、予想以下の米雇用動態調査(JOLTS)求人件
数が下支えになったが、景気減速懸念や株安に上値を抑えられた。
 プラチナは景気減速懸念や株安が圧迫要因になった。予想以下の米雇用動態調査(J
OLTS)求人件数を受けてドル安に振れたが、景気減速懸念が株価の上値を抑えた。
一方、上海プラチナの出来高が増加し、中国勢の安値拾いの買いが入ったことは下支え
要因である。また中国は銀行システムの利益圧迫を緩和しつつ、数百万世帯の借り入れ
コストを引き下げるため、2つのステップを通じ最大5兆3000億ドルもの住宅ロー
ンの金利引き下げを検討している。中国の不動産市場の行方を確認したい。
<今日の予定>
・独製造業受注 2024年7月(経済技術省)
・ユーロ圏小売売上高 2024年7月(EUROSTAT)
・全米雇用報告 2024年8月(ADP)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
・米非製造業景況指数 2024年8月(ISM)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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