[今日の視点]貴金属=金・プラチナが続伸、円が一段高なら上げ幅を縮小

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金、プラチナが続伸して寄り付く見通し。金はニューヨーク続伸を受け、
ドル建て現物相場が2656ドル台に上昇から買い優勢となろう。1ドル=143円台
前半の円高が圧迫要因。場中、円高が142円台に一段高となった場合、上げ幅を縮小
の動きが予想される。銀は玉の出方次第だが、ニューヨーク銀の大幅高から買い優勢と
なる限月が目立つと予想。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク大幅
反発からドル建て現物相場が990ドル水準に上昇から堅調に推移となろう。
 午前8時5分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は28.24ドル高の
2656.85ドル、銀が137セント高の3212セント、プラチナが26.00ド
ル高の989.81ドル、パラジウムは13.05ドル高の1062.29ドル。
 午前8時5分現在のドル・円相場は1ドル=143.10/12円で、前営業日の大
引け時点から1.06円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万2264円前後、銀は145.0円前後、プラチナ
は4543円前後、パラジウムは5000円前後。
【NY金は続伸も買い過剰感が台頭】
 金はきのうの海外市場では、ドル安から買い優勢となり、ニューヨーク金は全限月が
一代高値を更新。ドル建て現物相場は、2663.80ドルまで上昇し、史上最高値を
更新した。14日間の相対力指数(RSI)が75超えとなり、買い過剰感が台頭しつ
つある。
 JPX金は夜間取引で先限が1万2307円の高値をつけた。1万2300円台に乗
せるのは7月19日以来のこと。1万2500円の節目が次の高値目標。
 銀はきのうの海外市場では、大幅反発。ニューヨーク銀の期近12月限は、3260
セントまで上伸。流れとしては3300セントを目指す動きだが、今月6日の安値
2801セントから3週間足らずで約460セントの暴騰。いったん修正安場面があっ
ても違和感はない。
【JPXプラチナ先限4600円超えには現物相場が1000ドル回復が必要】
 プラチナはきのうの海外市場では、中国の景気支援策、ドル安を背景にした金、銀の
上伸に支援された。ニューヨーク・プラチナは10月限から1月限に指標限月が移行。
1月限は一時1000ドル超えとなった。9月のカンファレンスボードの米消費者信頼
感指数が事前予想より弱気の数字となった。ただ米国株が買い先行となり、米国景気は
ソフトランディングとのシナリオが崩れず、プラチナは堅調に推移。アジア時間にドル
建て現物相場が990ドル台前半で堅調に推移できるかに注目。
 JPXプラチナ夜間取引は、先限が4555円で頭打ち。前日の高値4593円には
届かず。4600円台に乗せるには現物相場が1000ドル台を回復する必要がある。
<今日の予定>
◆ オーストラリア ◆
【経済】10:30 消費者物価指数 2024年8月(連邦統計局)
◆ 日本 ◆
【経済】14:00 チェーンストア販売統計 2024年8月(日本チェーンストア協会)
◆ フランス ◆
【経済】15:45 消費者信頼感指数 2024年9月(INSEE)
◆ アメリカ ◆
【経済】20:00 住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】23:00 新築住宅販売 2024年8月(商務省)
【工業】23:30 週間石油統計(EIA)
MINKABU PRESS 森 成俊

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