●論点解説ゴム、持ち高調整を促した二つの要因=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 ゴム相場は急伸が一服して調整売りに上値を抑えられている。単純な過熱感の反動も
あるが、一つは欧州委員会が森林破壊防止法の施行を12ヵ月延期する提案を行った影
響だろう。天然ゴムの調達に際しても、森林破壊に関与していないことの証明を求めら
れる法案だったが、欧州内外の対応が遅れていることで、先送りされた。一部の国から
は、法案の規模縮小や停止を求める声もあったが、まずは延期で様子をみたいと判断さ
れている模様だ。インドネシアの農業当局などからは、1年の延期出は不十分といった
声も聞かれるが、ゴム供給が欧州要因で混乱するリスクが先送りされている。もう一つ
は、上海ゴム相場の連休明けが意識された影響だろう。今週は上海ゴム相場が休場とな
っているが、国慶節の連休明け後に突然に上海ゴム相場が利食い売りで急落するリスク
もあり、持ち高調整のニーズも高めになっている。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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