貴金属は、金が小幅高で寄り付く見通し。金はニューヨーク高を受けて買い優勢とな ろう。銀はニューヨーク安を受けて売り優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)は プラチナがニューヨーク安を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は1.70ドル高の 2787.08ドル、銀が50セント安の3372セント、プラチナが38.14ドル 安の1011.04ドル、パラジウムは56.49ドル安の1142.28ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=153.35/37円で、前営業日の 大引け時点から0.03円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万3789円前後、銀は166.5円前後、プラチナ は4995円前後、パラジウムは5800円前後。 【NY金は予想以下の米GDPなどが支援】 金はきのうの海外市場では、予想以下の米国内総生産(GDP)などを受けて買い優 勢となった。 金は予想以下の米国内総生産(GDP)などが支援要因になった。第3四半期の米国 内総生産(GDP)速報値は前期比2.8%増と市場予想の3.0%増を下回った。変 動の大きい食品とエネルギーを除いたコア個人消費支出(PCE)価格指数は2.2% 上昇と第2四半期の2.8%上昇から大幅に伸びが鈍化した。10月の全米雇用報告に よると、民間部門雇用者数は23万3000人増となった。市場予想の11万4000 人増を上回った。予想以上の全米雇用報告を受けてドル高に振れたが、米連邦準備理事 会(FRB)の利下げ見通しに変わりはなく、ドル安に転じた。 米大統領選の不透明感も金の支援要因である。各種世論調査によると、民主党候補ハ リス副大統領と共和党候補トランプ前大統領の支持率は拮抗しているが、トランプ氏が 当選すれば、インフレが再燃するとの見方が強い。 イスラエル軍のハレビ参謀総長は、イランに対し、いかなる報復行動も控えるよう警 告した。一方、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラの新最高指導者カセム師は、イス ラエルとの戦争を継続する方針を表明した。キプロスのクリストドゥリデス大統領は、 レバノンの親イラン武装組織ヒズボラとイスラエルの戦闘を停止させるための米国の取 り組みについてバイデン米大統領と協議したとし、向こう数週間以内に停戦が実現する 可能性に楽観的な見方を示した。 銀はきのうの海外市場では、予想以上の全米雇用報告や米国債の利回り上昇を受けて 売り優勢となった。米10年債利回りはニューヨーク時間に下げ幅を縮小した。 【NYプラチナは予想以上の全米雇用報告などが圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、予想以上の全米雇用報告などを受けて売り優勢と なった。 プラチナは予想以上の全米雇用報告などが圧迫要因になった。10月の全米雇用報告 によると民間部門雇用者数は23万3000人増となった。市場予想の11万4000 人増を上回った。一方、第3四半期のユーロ圏の域内総生産(GDP)速報値は前期比 0.4%増加し、市場予想の0.2%増を上回る伸びとなった。しかし、工業部門はリ セッション(景気後退)に陥り、個人消費もほとんど伸びておらず、依然として弱さが 残ることが示された。 <今日の予定> ・鉱工業生産指数 2024年9月速報(経済産業省) ・小売業販売額 2024年9月速報(経済産業省) ・総裁記者会見(日本銀行) ・中国製造業購買担当者景況指数 2024年10月(中国物流購買連合会) ・中国非製造業購買担当者景況指数 2024年10月(中国物流購買連合会) ・ユーロ圏消費者物価指数 2024年10月速報(EUROSTAT) ・ユーロ圏雇用統計 2024年9月(EUROSTAT) ・米個人所得・支出 2024年9月(商務省) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・米雇用コスト指数 2024年7-9月期(労働省) ・米シカゴ購買部協会景気指数 2024年10月(シカゴ購買部協会) MINKABU PRESS 東海林勇行
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