きょうのNY為替市場、先ほど発表の10月の米生産者物価指数(PPI)が予想を上回る内容となったことでドル買いの反応が見られた。米PPIは前年比2.4%と前回から上昇し、予想も上回った。発表後にドル円は再び156円台に上昇したが、動きが一巡すると伸び悩む動きも見せている。 市場は前日の米消費者物価指数(CPI)を受けて再び12月FOMCでの利下げ期待を高めているが、米PPIを受けてもその期待を後退させていない。CMEのフェドウォッチでは80%程度の確率で利下げを見込んでいる。 しかし、FRBは以前ほど利下げに意識を傾けておらず、どちらにもオープンな姿勢を示唆している。今後の指標次第では直ぐに戻る可能性は留意される。 それでも市場は、依然としてトランプトレードを継続さており、ドルは堅調な動きを継続。そのような中、ドル円は155-160円ゾーンへのレベルシフトが見られ、一部からは日本の当局の介入が警戒され始めている。 ただ、一部からは懐疑的な見方も出ている。ドルに対して下落しているのは円だけではなく、それ以上にユーロが下落している。今月に入って円は約2.5%の価値を失っているが、トランプ氏が大統領選に勝利して以来、G10の通貨はすべて下落しており、実際に円の下落は一部の欧州通貨の下落に比べれば取るに足らない状況だという。 また、日本の当局者にとって重要なのは水準よりもペースで、1カ月間の円の実質的なボラティリティは比較的穏やかで、過去の為替介入の事例でみられた水準よりもはるかに低い状況にあるとも指摘している。 なお、日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 14日(水) 現行付近にはなし MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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