貴金属は、金が続伸して寄り付く見通し。金はニューヨーク高を受けて買い優勢とな ろう。銀はニューヨーク安を受けて売り優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)は プラチナがニューヨーク安を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は18.61ドル高 の2649.63ドル、銀が22セント安の3084セント、プラチナが9.44ドル 安の961.66ドル、パラジウムは3.83ドル安の1023.88ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=155.29/31円で、前営業日の 大引け時点から0.08円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万3295円前後、銀は155.0円前後、プラチナ は4800円前後、パラジウムは5100円前後。 【NY金はウクライナ情勢に対する懸念が支援】 金はきのうの海外市場では、ウクライナ情勢に対する懸念を受けて買い優勢となっ た。 金はウクライナ情勢に対する懸念が支援要因になった。米国務省はウクライナが空か ら大規模な攻撃を受ける可能性があるとの情報を入手し、首都キーウの米大使館を閉鎖 すると発表した。またウクライナは英国製の長距離ミサイルでロシアを攻撃した。ただ ロシアの大規模攻撃はなかった。一方、ロシアのプーチン大統領はトランプ次期米大統 領とウクライナ停戦合意について話し合うことには前向きと伝えられた。トランプ氏が 大統領に就任したのち、停戦交渉が開始されるとみられている。 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は、インフレが依然として懸念材料とな る一方で労働市場は堅調だと指摘し、さらなる利下げには慎重な姿勢を取るよう求め た。クック米FRB理事は、インフレは引き続き緩和しているとした上で、利下げ継続 が適切となる可能性が高いとの見方を示した。CMEのフェドウォッチで、12月の米 連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ確率は52.3%(前日58.9%)となっ た。 銀はきのうの海外市場では、金堅調につれ高となったが、ドル高を受けて戻りを売ら れた。 【NYプラチナはドル高や株安が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、金堅調につれ高となったが、ドル高や株安を受け て戻りを売られた。 プラチナはドル高や株安が圧迫要因になった。トランプ次期米大統領の政策でインフ レが懸念されるなか、ドル高が再開した。米株価はウクライナ情勢に対する懸念を受け て売り優勢となった。ただロシアの大規模攻撃がなかったことでダウ平均株価は終盤に 値を戻した。一方、上海プラチナの出来高が減少し、中国勢は戻り場面での買いを見送 った。 <今日の予定> ・政策金利公表(南アフリカ準備銀行) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・米製造業景況指数 2024年11月(フィラデルフィア連銀) ・米中古住宅販売統計 2024年10月(全米不動産協会) MINKABU PRESS 東海林勇行
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