ドル円がNY時間に入って急速に売りに押され、148円台に急落している。米国債利回りの下げと伴にドル円も下落している格好だが、先ほど韓国の尹大統領が緊急の国民向けテレビ演説を行い、戒厳令を布告したことを受け、リスク回避の動きがドル円を押し下げているようだ。尹大統領は、野党が弾劾手続きにより、行政を麻痺させようとしていると非難し、自由と憲法秩序を守るためにこの決定を下したと述べた。 ドル円は前日もNY時間に急速に下落していた。今回の韓国の不安定な動きに、本来なら円安シナリオとも考えられるが、円高の動きが加速しつつある中で、リスク回避の円高で反応しているようだ。 投資家は、12月FOMCの手掛かりを探ろうとしている。その意味でも金曜日の米雇用統計は最注目となるが、本日は日本時間0時に10月の米求人件数が発表される。前回はレイオフの増加で21年1月以来の低水準となっていた。ハリケーンと労働争議の影響も出ていたが、今回はそのノイズも無くなり底堅い推移を見せると期待されているようだ。 また、明日はパウエルFRB議長の討論会への参加が予定されているが、本日もクーグラーFRB理事、グールズビー・シカゴ連銀総裁が講演を予定。前日にボウマンFRB理事は「12月の利下げに傾いている」と述べ、市場も12月FOMCの利下げの確率を70%超で見ている。その見方を追認する内容となるか注目される。 なお、日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は149円に観測されている。 3日(火) 149.00 (4.3億ドル) USD/JPY 148.91 EUR/JPY 156.74 GBP/JPY 188.60 AUD/JPY 96.61 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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