[12月9日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2025 年 10 月限 12 月 2 日〜 12 月 6 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 12,896 12,949 ( 5) 12,688 ( 6) 12,776 -140 銀 147.0 154.0 ( 5) 147.0 ( 2) 153.0 +3.0 プラチナ 4,550 4,630 ( 4) 4,520 ( 6) 4,550 -9 パラジウム 4,700 4,700 ( 2) 4,700 ( 2) 4,700 0 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 6 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 ( 2) 2,659.6 -21.4 | ドル・円 149.76 0.29 円高 銀 ( 3) 3,158.8 +48.0 | 日経平均 39,091.17 +883.14 プラチナ ( 1) 933.8 -20.3 | NY原油 ( 1) 67.20 -0.80 パラジウム ( 3) 965.60 -29.90 |* ドル・円は15時45分現在、原油は 6日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】 プラチナは金急落や貿易摩擦に対する懸念が圧迫要因、とした。 プラチナは買い戻される場面も見られたが、貿易摩擦に対する懸念などを受けて戻り を売られた。現物相場は11月25日以来の高値960.21ドルを付けたのち、戻り を売られた。プラチナ先限は11月26日以来の高値4630円を付けたのち、戻りを 売られた。一方、パラジウムの現物相場は11月18日以来の安値959.40ドルを 付けた。 トランプ次期米大統領は、BRICSに対して脱ドルを推進すれば100%の関税を 課すと述べた。ロシアのプーチン大統領は、準備資産を政治的理由で没収されやすい外 貨で持つ必要性に疑問を呈した。西側諸国は2022年のロシアによるウクライナ侵攻 を受け、約3000億ドルに上るロシアの外貨準備を凍結した。暗号資産(仮想通貨) ビットコインが、初めて10万ドルの大台を突破した。パウエル米連邦準備理事会(F RB)議長は、ビットコインを「デジタル金」と表現し、仮想通貨に対する個人的な見 解を明確にした。ビットコインを投機的資産と位置づけ、従来の金と類似した特性を持 つと指摘した。一方、経済協力開発機構(OECD)は経済予測で、保護主義の再燃で 貿易の回復が妨げられなければ、世界経済は今後2年間安定的に成長するとの見通しを 示した。 11月の米ISM製造業景気指数は48.4と2023年7月以来の低水準だった前 月の46.5から上昇した。事前予想は47.5。一方、11月の全米雇用報告による と、民間部門雇用者数は14万6000人増と事前予想の15万人増を下回った。前月 は23万3000人増から18万4000人増に下方修正された。また米ISM非製造 業総合指数は52.1と前月の56.0から低下し、事前予想の55.5も下回った。 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、米経済は9月に利下げを開始した当初よ りも力強く推移しているため、米FRBはさらなる利下げに慎重になる可能性があると 述べた。11月の米雇用統計の事前予想は、非農業部門雇用者数が20万人増と前月の 1万2000人増から回復するとみられており、各市場の反応を確認したい。 【プラチナ・パラジウムETF残高は銘柄ごとにまちまち】 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、4日のロンドンで18.48トン(前 週末18.44トン)、5日のニューヨークで34.71トン(同34.28トン)に 増加、4日の南アで11.08トン(同11.17トン)に減少した。またパラジウム ETFの現物保有高はロンドンで3.86トン(同3.83トン)に増加、ニューヨー クで12.84トン(同13.44トン)に減少、南アで0.24トン(同0.24ト ン)と変わらずとなった。合計でプラチナETF残高は0.38トン増加、パラジウム ETF残高は0.57トン減少した。プラチナは安値拾いの買いが入ったが、パラジウ ムは貿易摩擦に対する懸念を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会 (CFTC)の建玉明細報告によると、11月26日時点のニューヨーク・プラチナの 大口投機家の買い越しは1万8660枚(前週2万2676枚)、パラジウムの売り越 しは5652枚(同6294枚)に縮小した。 【ユーロ圏の総合PMIは大幅に低下】 11月のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値は前年比2.3%上昇し、前 月の2.0%から加速した。ただ事前予想と一致し、欧州中央銀行(ECB)の利下げ 見通しに変わりはない。11月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PM I)改定値は48.3と、前月の50.0から大幅に低下した。製造業PMI改定値は 45.2と前月の46.0から大幅に低下した。またサービス部門PMI改定値は 49.5と1月以来、初めて節目となる50を下回った。チポローネECB理事は、ト ランプ次期米大統領が導入する見込みの輸入関税について、ユーロ圏の経済成長とイン フレを低下させる可能性があるとの認識を示した。 当面の予定(イベント・経済統計) 9日 国内総生産 2024年7-9月期2次速報 (内閣府) 国際収支(経常収支) 2024年10月(財務省) 中国消費者物価指数 2024年11月(国家統計局) 中国生産者物価指数 2024年11月(国家統計局) 米卸売在庫 2024年10月確報値(商務省) 10日 中国貿易収支 2024年11月(税関総署) キャッシュレートターゲット公表(オーストラリア準備銀行) 独消費者物価指数 2024年11月確報(連邦統計庁) 11日 企業物価指数 2024年11月(日本銀行) 米消費者物価指数 2024年11月(労働省) 米財政収支 2024年11月(財務省) 政策金利発表(カナダ銀行) 12日 英鉱工業生産指数 2024年10月(国立統計局) 理事会結果公表(ECB) 政策金利公表(スイス国立銀行) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米生産者物価指数 2024年11月(労働省) 13日 短観 概要及び要旨 12月調査(日本銀行) ユーロ圏鉱工業生産 2024年10月(EUROSTAT) 米輸出入物価指数 2024年11月(労働省) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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