シカゴコーン市況=総じて反落、南米産地の降雨予測を受け売り優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/03    478.75      479.00      473.25      474.50      - 4.25
  2025/05    487.75      488.25      482.00      483.00      - 5.00
  2025/07    491.75      492.25      484.75      486.00      - 6.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       402,713        432,602        1,850,926 (+ 11,192)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(1月9日までの週)
 コーン:102万4400トン(事前予想レンジ:60万〜140万トン)
 小 麦: 52万1900トン(事前予想レンジ:20万〜 60万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(1月22日−1月26日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年を下回る〜上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年並。
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 コーンは総じて反落。前日比は6.00セント〜2.75セント安。3月限は前日比
4.25セント安の474.50セント。
 乾燥が警戒されているアルゼンチンの主要産地及びブラジル産地南部での降雨見通し
が弱材料視されて売り優勢で運ばれた。この日発表された米農務省(USDA)週間純
輸出報告が強気な内容だったうえ大口成約の発表もあったものの、大豆の大幅安に加え
小麦も軟調となったことも重石となったことが弱気ムードを強めた。
 3月限は478.75セントで取引を開始した直後に479セントの高値を付けた。
その後のアジアの時間帯は477セントを下値支持線とする高もみとなったが欧州の時
間帯以降は軟化。シカゴの時間帯序盤に473.25セントの安値に達した後に買い戻
される動きも見られたが、戻り待ちの売りを受けて値を落とし、この日の安値圏で終
了。
 米農務省(USDA)が発表した1月9日までのコーン週間純輸出成約高は102万
4400トンで前週の44万5000トンを大幅に上回った。
 今年度の累計純輸出成約高は4027万0200トンと、前年同期の3152万
7400トンをおよそ28%上回っている。
 USDAは24/25年度積みで台湾向け、コーン13万5000トンの大口成約を
発表した。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年並だった。
 今後は18日まで局地的な降雨が続き、19日は散発的な降雨となる見込み。気温は
16〜18日にかけて平年を上回り19日は平年並になるだろう。
 少雨傾向が続いており、マトグロッソドスル、パラナ、リオグランデドスルでの乾燥
が懸念される。週末にかけて前線接近とこれに伴う広い範囲での散発的な降雨が期待さ
れるものの、この前線が通り過ぎると再び少雨傾向となる見込み。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 この24時間は散発的な降雨が発生。気温は平年並だった。
 今後は19日まで散発的な降雨が続き、気温も平年並を維持する見込み。
 ブラジル中部および北部産地では広い範囲で散発的な降雨が続いており結実期を迎え
ている大豆にとって良好な生育環境が続いている。ただ、今後数週間以内に本格的な収
穫が開始される見通しであるため、この雨が1月末から2月上旬まで続くようであれば
大豆の収穫遅延懸念が強まることになりそうだ。
<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この24時間はほとんど降雨は発生しなかった。気温は平年を上回った。
 今後は16〜19日にかけて局地的、または散発的な降雨が発生する見込み。気温は
17日まで平年を上回るが、18〜19日は平年以下〜平年並になるだろう。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 この24時間は概ね降雨は発生しておらず、気温は平年を上回った。
 今後は16〜19日にかけて局地的、または散発的な降雨となる見込み。気温は17
日まで平年を上回るが、18〜19日は平年以下〜平年並になるだろう。

 アルゼンチンでは多くの地域で土壌水分が低下。少雨傾向に加え、気温が32〜
36℃程度まで上昇し穀物の作柄は悪化。今週は週後半から週末にかけて降雨が見込ま
れるが、雨量は限られるだろう。その後は再び乾燥傾向が見込まれており、穀物の作柄
悪化が警戒される。
 シカゴ小麦は下落。南米産地の降雨予測を受けてコーン、大豆が値を崩したことに追
随安となった。期近3月限が13日以降、530セント台から550セント台へと大き
く値を切り上げた反動から下げ幅が大きくなった。
 中心限月の3月限は前日比9.50セント安の537.50セントで終えた。
今日の材料
・ブラジル南部産地では少雨傾向続くが今週末には降雨発生か。
・ブラジル中部産地では雨に恵まれコーン、大豆の生育環境は良好。
・アルゼンチン産地中部および南部では土壌水分の乾燥が進行。今週末には降雨の
 可能性あり。
・1月9日までのコーン週間純輸出成約高は102万4400トンで前週の44万
 5000トンを大幅に上回る。
・USDAは24/25年度積みで台湾向け、コーン13万5000トンの大口成約
 を発表。
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