[1月27日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日付) 1 月 20 日〜 1 月 24 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 ガソリン 先限 83,000 83,000(20) 83,000(20) 83,000 ±0 灯 油 先限 84,000 84,000(20) 84,000(20) 84,000 ±0 原 油 6月限 73,400 73,600(20) 71,840(22) 72,140 -1,140 ====================================== 1 月 20 日〜 1 月 23 日 <海外原油> 週間4本値 始 値 高 値 安 値 終 値 前週末比 NY原油 3 月限 77.57 77.86(21) 74.01(24) 74.66 -2.73 ブレント原油 3 月限 80.98 81.23(20) 77.60(24) 78.50 -2.29 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 24日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 155.27 前週末比 0.42円の円高 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】ニューヨーク原油は期近2月限が80ドル台を達成したものの、指 標3月限は80ドル台や一代高値の79.48ドルには届かず反落。目先の買われ過ぎ 感が強まっていることで、チャートのリズム的には大きめの修正安も十分に予想できる ところとした。 【NY原油は予想以上の下落、目先は底入れ待ち】 ニューヨーク原油は予想通り反落したが、その下げ幅は想定以上となっている。23 日にはチャートが悪化するなか、後述するトランプ米大統領の口先介入もあって、さら に底割れする展開となり、安値は74.14ドルまであった。また本稿執筆時の24日 には朝方に74.01ドルまでさらに安値を更新した後、その後は日銀の利上げ決定な どによるドル安もあって。74ドル台中盤まで戻している。 チャート上は、いつどの水準で底入れするのかが目先の焦点となる。現在、昨年9月 10日の安値63.65ドルから今年1月15日の高値79.39ドルまでの上げ幅の 23.6%押しの75.86ドルを大きく下回っていることで、38.2%押しの 73.57ドル辺りが次の下値メドとなる。誤差から考えれば、すでに底入れしている 可能性もあり得る。日柄的には、満月の1営業日後の15日に天井を付けた相場のた め、29日の新月前後を考えたい。 前回の当欄で、「上昇場面で強材料が囃されるのはマーケットの常。大局的には、今 年の需給緩和見込みに変化はない」としたが、強気筋が早くも冷水を浴びせられる展開 となっている。 トランプ米大統領の就任式の日に原油は急落したが、これは米国産原油の増産観測が 背景にある。同大統領は「(トランプ政権以降)米国の原油生産量は日量300万バレ ル増加する」と豪語してきたが、実際に就任初日に2023年にバイデン前大統領が署 名した北極圏での原油掘削を禁じる覚書を撤回する大統領令に署名している。 一方、ベネズエラ産原油の輸入を停止する可能性にも言及した。これは支援材料にな り得るが、昨年の米国の同国産原油輸入は日量22万バレルとそこまで多くはない。 また低水準の戦略石油備蓄(SPR)を増大するとの方針は中長期的には支援材料と なる。 最も疑問を呈されているのが、米国にとって最大の原油輸入国であるカナダに25% の関税を課すという問題だ。実施されれば、米国の石油製品の高騰を招く可能性が高 く、引いては原油の需要低迷、さらに各国の報復関税合戦に発展すれば、世界的な景気 減速に発展しかねない問題になり得る。 最後のダメ押し(相場下落という意味において)となったのは、ダボス会議にリモ ートで参加したトランプ米大統領がサウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)に原 油価格の引き下げを要求したことだ。前回の大統領就任中にも、何度もこの口先介入を して、原油を急落させた「前科」があり、今後もこの「トランプ砲」には注意したい。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は再び4万4000ドル台に乗せて、 過去最高値を再び伺う展開となってきた。 ドルインデックスは高値からの反落傾向が続き、直近は107ポイント台中盤まで下 落している。 【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】 東京原油の6番限である6月限は高値から反落傾向。このところボリンジャーバンド の1シクマ(7万3330円辺り)が上値抵抗となっている。 【NY原油のテクニカル】 ニューヨーク原油3月限は5営業日連続で陰線引けして、きつい下げ局面となってい る。心理的節目の75ドルも割り込み、21日移動平均線でもあるボリンジャーバンド の中心線(73.67ドル辺り)を維持できるかどうかが注目される。 <当面の予定> 27日【経済】景気動向指数 2024年11月改定状況(内閣府) 【発会】バージガソリン・灯油・軽油・中京ローリーガソリン・灯油 2025年7月限(東京商品) 【経済】中国工業利益 2024年12月(国家統計局) 【経済】中国製造業購買担当者景況指数 2025年1月(中国物流購買連合会) 【経済】中国非製造業購買担当者景況指数 2025年1月(中国物流購買連合会) 【経済】独景況感指数 2025年1月(ifo) 【経済】米新築住宅販売 2024年12月(商務省) 28日【休日】中国春節(2月4日まで) 【経済】仏消費者信頼感指数 2025年1月(INSEE) 【経済】米耐久財受注 2024年12月速報値(商務省) 【経済】米住宅価格指数 2024年11月(連邦住宅金融局) 【経済】米ケース・シラー住宅価格指数 2024年11月(S&P) 【経済】米消費者信頼感指数 2025年1月(カンファレンスボード) 【経済】米連邦公開市場委員会(FRB) 【工業】米週間石油統計(API) 29日【経済】金融政策決定会合議事要旨公表 12月18-19日分(日本銀行) 【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟) 【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁) 【経済】米住宅ローン申請指数(MBA) 【経済】米FOMC声明文公表(FRB) 【経済】米連邦公開市場委員会(FRB) 【工業】米週間石油統計(EIA) 30日【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 1月19日-1月25日(財務省) 【経済】貿易収支 2024年12月確報(財務省) 【経済】ユーロ圏国内総生産 2024年10-12月期速報(EUROSTAT) 【経済】ユーロ圏雇用統計 2024年12月(EUROSTAT) 【経済】ユーロ圏理事会結果公表(ECB) 【経済】独国内総生産 2024年10-12月期速報(連邦統計庁) 【経済】仏国内総生産 2024年10-12月期速報値(INSEE) 【経済】英マネーサプライ 2024年12月(BOE) 【経済】米国内総生産 2024年10-12月期速報値(商務省) 【経済】米新規失業保険申請件数(労働省) 【経済】米中古住宅販売仮契約指数 2024年12月(全米不動産協会) 31日【経済】労働力調査(失業率) 2024年12月(総務省) 【経済】一般職業紹介状況(有効求人倍率) 2024年12月(厚生労働省) 【経済】鉱工業生産指数 2024年12月速報(経済産業省) 【経済】小売業販売額 2024年12月速報(経済産業省) 【経済】自動車生産・輸出実績 2024年11月(JAMA) 【決済】プラッツドバイ原油 2025年1月限(東京商品) 【経済】中国製造業購買担当者景況指数 2025年1月(財新) 【経済】独雇用統計 2025年1月(連邦雇用庁) 【経済】独消費者物価指数 2025年1月速報(連邦統計庁) 【経済】仏消費者物価指数 2025年1月速報(INSEE) 【経済】仏生産者・輸入物価指数 2024年12月(INSEE) 【納会】英ブレント原油 2025年3月限(ICE EUROPE) 【経済】米個人所得・支出 2024年12月(商務省) 【経済】米雇用コスト指数 2024年10-12月期(労働省) 【経済】米シカゴ購買部協会景気指数 2025年1月(シカゴ購買部協会) 【商品】建玉明細報告(CFTC) 【納会】米改質ガソリン・ヒーティングオイル 2025年2月限(NYMEX) 【工業】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ) MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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