プラチナ週間展望=堅調、金堅調で買い戻される

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [2月3日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2025 年 12 月限  1 月 27 日〜 1 月 31 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          13,919    14,047 (27)   13,634 (28)     13,966        +54
  銀           154.0     154.0 (27)    153.0 (28)      154.0        0.0
 プラチナ       4,693     4,815 (31)    4,645 (28)      4,811       +113
 パラジウム     4,800     4,800 (27)    4,800 (27)      4,800          0
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
        30  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 4) 2,845.2     +38.6   | ドル・円    154.68      0.59 円高
  銀       ( 3) 3,249.3    +130.8   | 日経平均  39,572.49       -359.49
 プラチナ   ( 4) 1,027.0     +54.9   | NY原油 ( 3)  72.73         -1.93
 パラジウム ( 3) 1,009.60     -0.10  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 30日
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【前週のレビュー】
 プラチナは米関税に対する懸念が上値を抑える要因、とした。
 プラチナはトランプ米大統領の関税発言に上値を抑えられたが、金堅調を受けて買い
戻し主導で上昇した。現物相場は昨年11月22日以来の高値971.31ドルを付け
た。プラチナ先限は10日以来の高値4815円を付けた。一方、パラジウムの現物相
場は947.64ドルで押し目を買われた。
 トランプ米大統領は26日、南米コロンビアが米国から強制送還された不法移民を乗
せた軍用機2機の着陸を拒否したことを受け、25%の関税や制裁などの報復措置を取
ると表明した。ただコロンビアが米国に合意すると、関税は回避された。また米大統領
は、メキシコとカナダからの石油輸入に25%の関税を課すかどうかについて30日中
に決定する見通しを示した。メキシコとカナダが合成麻薬「フェンタニル」や移民の米
国への流入を止めなければ、2月1日から関税を課すと繰り返し警告している。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置きが決定された。パウエル米連邦
準備理事会(FRB)議長は会見で、トランプ米大統領の政策がどのような結果をもた
らすかを判断するのは時期尚早であり、米FRBの2%のインフレ目標は維持されるだ
ろうと述べた。第4四半期の米国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比2.3
%増となった。前四半期の3.1%増から減速し、事前予想の2.6%増を下回った。
ただ個人消費は4.2%増(前四半期3.7%増)と、2023年第1四半期以来の高
い伸びとなった。
【南アのプラチナETF残高が増加】
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、29日のロンドンで19.36トン
(前週末19.36トン)、30日のニューヨークで33.68トン(同33.68ト
ン)と変わらず、29日の南アで10.89トン(同10.71トン)に増加した。ま
たパラジウムETFの現物保有高はロンドンで4.00トン(同4.02トン)、ニュ
ーヨークで11.05トン(同11.54トン)に減少、南アで0.24トン(同
0.24トン)と変わらずとなった。南アのプラチナETF残高が増加する一方、欧米
のパラジウムETF残高が減少した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉
明細報告によると、1月21日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越し
は1万4608枚(前週1万5560枚)、パラジウムの売り越しは8036枚(同
8330枚)に縮小した。
【昨年の欧州の乗用車登録台数は0.8%増】
 欧州自動車工業協会(ACEA)によると、昨年12月の欧州連合(EU27)の新
車(乗用車)登録台数は前年同月比5.1%増の91万0505台となった。2024
年は前年比0.8%増の1063万2381台となった。2024年の新車(商用車)
登録台数はバンが同8.3%増の158万6688台、トラックが同6.3%減の32
万7896台、バスは同9.2%増の3万5579台となった。欧州中央銀行(EC
B)は、主要政策金利の0.25%引き下げを決定した。利下げは4会合連続で、昨年
6月以降で5回目。インフレ低下プロセスは「オントラック」と指摘し、持続的なイン
フレよりも経済成長の低迷の方が大きく懸念されるなか、一段の金融緩和の可能性を排
除しなかった。
当面の予定(イベント・経済統計)
3日 ●中国(春節)
   ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年1月確報(Markit)
   ユーロ圏消費者物価指数 2025年1月速報(EUROSTAT)
   米製造業景況指数 2025年1月(ISM)
4日 ●中国(春節)
   米耐久財受注 2024年12月確報値(商務省)
   米製造業新規受注 2024年12月(商務省)
5日 中国サービス業購買担当者景況指数 2025年1月(財新)
   ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年1月確報(Markit)
   ユーロ圏生産者物価指数 2024年12月(EUROSTAT)
   全米雇用報告 2025年1月(ADP)
   米貿易収支 2024年12月(商務省)
   米非製造業景況指数 2025年1月(ISM)
6日 ●ニュージーランド(ワイタンギデー)
   独製造業受注 2024年12月(経済技術省)
   ユーロ圏小売売上高 2024年12月(EUROSTAT)
   英中銀政策金利公表
   米新規失業保険申請件数(労働省)
7日 全世帯家計調査・消費支出 2024年12月(総務省)
   独鉱工業生産指数 2024年12月(経済技術省)
   米雇用統計 2025年1月(労働省)
   米消費者信頼感指数 2025年2月速報値(ミシガン大)
   建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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