●自己売買の一手買いで海外勢と個人の現物売りをこなし、壁と意識されていた日経平均2万3000円大台を突破 東証が21日に発表した9月第2週(10日~14日)の投資部門別売買動向によると、米中貿易戦争と新興国通貨安の懸念後退や円安進行を背景に日経平均株価が大幅反発し、5回目の挑戦で2万3000円大台の壁を突破したこの週は、証券会社の自己売買部門が5週連続で買い越した。買越額は前週比14.5倍の4920億円に膨らみ、部門別買越額トップでほぼ一手買いとなった。海外投資家の買い戻しによる株価指数先物の上昇で自己売買部門が現物株に裁定買いを入れた可能性がある。 一方、海外投資家が2週連続で売り越した。売越額は2819億円と前週の5279億円から急減したものの、部門別売越額トップだった。ただ、海外投資家は先物の投資部門別売買動向では日経平均先物とTOPIX先物の合計で2週ぶりに買い越し、買越額は2584億円だった。前週の3578億円の売り越しから一転して大幅な買い越しとなった。このところの上昇相場が海外勢による先物を絡めた買い戻しが牽引していることが裏付けられた格好だ。個人投資家は2週ぶりに売り越し、売越額は2203億円だった。 自己売買の一手買いで海外投資家と個人投資家の現物売りをこなし、壁と意識されていた日経平均2万3000円の大台を突破した。 ■投資部門別売買代金差額 (9月10日~14日) 東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全50社)] ※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し 海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 ) 9月 ――― 第2週 ▲2,819 275 ▲2,203 [ ▲1,636 ▲567 ] 23,094円 ( +787 円) 第1週 ▲5,279 287 3,697 [ 2,243 1,453 ] 22,307円 ( -558 円) 8月 ――― 第5週 483 ▲476 ▲2,363 [ ▲1,754 ▲608 ] 22,865円 ( +263 円) 第4週 ▲840 ▲160 ▲437 [ ▲226 ▲210 ] 22,601円 ( +331 円) 第3週 ▲3,449 ▲145 2,254 [ 1,650 603 ] 22,270円 ( -27 円) 第2週 ▲347 394 289 [ 18 270 ] 22,298円 ( -227 円) 第1週 ▲672 970 670 [ ▲204 874 ] 22,525円 ( -187 円) 7月 ――― 第4週 859 52 ▲2,186 [ ▲1,941 ▲244 ] 22,712円 ( +14 円) 第3週 319 301 ▲863 [ ▲1,062 198 ] 22,697円 ( +100 円) 第2週 3,248 ▲21 ▲2,459 [ ▲1,930 ▲528 ] 22,597円 ( +809 円) 第1週 ▲313 997 633 [ 798 ▲165 ] 21,788円 ( -516 円) 6月 ――― 第4週 ▲2,857 2,156 700 [ 357 343 ] 22,304円 ( -212 円) 第3週 ▲4,306 1,452 2,115 [ 1,468 646 ] 22,516円 ( -334 円) 第2週 317 ▲307 ▲1,426 [ ▲1,630 204 ] 22,851円 ( +157 円) 第1週 205 1,118 ▲3,059 [ ▲2,404 ▲654 ] 22,694円 ( +523 円) 5月 ――― 第5週 ▲3,076 696 2,071 [ 1,339 731 ] 22,171円 ( -279 円) 第4週 ▲3,404 ▲403 1,451 [ 77 1,374 ] 22,450円 ( -479 円) 第3週 ▲937 43 ▲3,644 [ ▲3,463 ▲181 ] 22,930円 ( +171 円) 第2週 ▲12 ▲829 ▲2,945 [ ▲2,700 ▲244 ] 22,758円 ( +285 円) 第1週 17 ▲480 ▲538 [ ▲655 116 ] 22,472円 ( +4 円) ※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。 ※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。 株探ニュース
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