貴金属は、金が続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢 となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安と円高を受けて軟 調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は28.67ドル高 の2813.93ドル、銀が42セント高の3154セント、プラチナが0.40ドル 安の964.60ドル、パラジウムは1.06ドル安の1011.31ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=154.85/87円で、前営業日の 大引け時点から0.56円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万4055円前後、銀は156.0円前後、プラチナ は4720円前後、パラジウムは4900円前後。 【NY金は逃避買いが入る】 金はきのうの海外市場では、米国の関税発動を受けて押し目を買われた。 金は米国の関税発動を受けて逃避買いが入った。金ETF(上場投信)に投資資金が 流入した。トランプ米大統領はメキシコのシェインバウム大統領と電話協議し、米国へ の合成麻薬フェンタニルなどの麻薬の流入阻止に向け、国境警備を強化することで合意 し、関税発動が1カ月延期されたと発表した。カナダのトルドー首相とも電話協議し、 関税の発動を少なくとも30日間延期するとした。中国の習近平国家主席とも数日中に 会談する予定であり、関税の行方を確認したい。 1月の米ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.9だった。2024年 12月の49.2から上昇し、22年9月以来の高水準となった。市場予想は49.8 だった。米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は、トランプ米政権が発表した新たな関税 措置がインフレ圧力を高める恐れがあるとし、米連邦準備理事会(FRB)は足元利下 げを急ぐ必要はないという見解を示した。米アトランタ地区連銀のボスティック総裁 は、関税措置や他の政策を巡る不確実性が高まっていることで米FRBの経済予測が難 しくなっているとし、追加利下げに関して慎重な姿勢を取ることが適切になるとの考え を示した。 銀はきのうの海外市場では、金堅調につれ高となった。 【NYプラチナは米国の関税発動が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、米国の関税発動を受けて売り優勢となった。 プラチナは米国の関税発動が圧迫要因になった。貿易摩擦に対する懸念から、手じま い売りが出た。メキシコやカナダの関税発動は1カ月延期されることになったが、プラ チナの戻りは限られた。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の会談の行方も確認 したい。 <今日の予定> ●中国(春節) ・米耐久財受注 2024年12月確報値(商務省) ・米製造業新規受注 2024年12月(商務省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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