【これからの見通し】円高進行、久しぶりに日本発の材料で このあとは米雇用関連指標をチェック トランプ関税に明け暮れる相場展開となるなかで、きょうの東京市場では久しぶりに日本発の材料で円高が進行している。朝方に発表された毎月勤労統計で現金給与総額の伸びが前年比+4.8%と予想外に高い伸びとなったことに加えて、赤沢再生相が「足元はインフレの状態という認識、植田日銀総裁と齟齬ない」と発言したことが、日銀追加利上げ近しとの思惑につながった。ドル円は154円台半ばから一時153円手前まで下落した。クロス円も円高方向に振れている。 この動きが一巡したあとは、再び海外発の材料に視線が移りそうだ。NY市場では1月米ADP民間雇用者数が発表される。昨日はJOLTs求人件数が予想以上に減少したことで、やや米利下げ観測が高まっていたが、ADPはどうか。市場予想は15.0万人増と前回の12.2万人増から増加する見込みとなっている。エコノミスト予想分布はややいびつとなっている。上方乖離は15万台から16.5万人程度の狭い範囲に固まっている。一方で、下方乖離は10万人割れから14万人台まで幅広くすそ野が広がっている。 この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの非製造業PMI(確報値)(1月)、フランス鉱工業生産指数(12月)、ブラジル鉱工業生産指数(12月)、米MBA住宅ローン申請指数(01/25 - 01/31)、米貿易収支(12月)、米ISM非製造業景気指数(1月)、カナダ国際商品貿易(12月)など。 発言イベント関連では、バーキン・リッチモンド連銀総裁のイベントやTV出演、 レーンECBチーフエコノミストの講演、グールズビー・シカゴ連銀総裁のイベント出席、ボウマンFRB理事の規制関連の講演などが予定されている。米週間石油在庫統計が発表される。米企業決算ではウォルトディズニー、クアルコム、フォード、ウーバーなどが注目されそうだ。 トランプ米大統領関連の話題には常に注意が必要となっているが、足元では中国の習近平国家主席との会談のタイミングに注意が払われている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。