[今日の視点]貴金属=金が反落、プラチナは反発

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金は円高を受けて売り優勢となろう。銀は
ニューヨーク安と円高を受けて軟調となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナ
がニューヨーク高を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は6.13ドル高の
2866.73ドル、銀が2セント安の3228セント、プラチナが10.66ドル高
の983.44ドル、パラジウムは4.14ドル高の993.45ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=152.52/53円で、前営業日の
大引け時点から0.67円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万4102円前後、銀は159.5円前後、プラチナ
は4725円前後、パラジウムは4900円前後。
【NY金は一代高値更新が続く】
 金はきのうの海外市場では、米中の貿易戦争に対する懸念や米ISM非製造業総合指
数の低下を受けて買い優勢となった。
 金は米中の貿易戦争に対する懸念や米ISM非製造業総合指数の低下が支援要因にな
った。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の会談が予定されているが、関税発動
で米中の貿易戦争に対する懸念が強い。一方、1月の全米雇用報告によると、民間部門
雇用者数は18万3000人増加した。市場予想は15万人増だった。1月の米ISM
非製造業総合指数は52.8と、前月の54.0から低下した。市場予想の54.3か
ら予想外に低下した。
 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、連邦準備理事会(FRB)は年内に一段
の利下げを実施する方向に傾いていると述べると同時に、トランプ政権の関税、移民、
規制などの施策を巡る不確実性を正確に理解する必要があるとの考えを示した。
 ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のゴールド・ディマンド・トレンズによ
ると、2024年の金需要は前年比1%増の4974.5トンとなった。投資需要が同
25%増の1179.5トンとなった。中央銀行の金買いは同1%減の1044.6ト
ンとなった。
 銀はきのうの海外市場では、予想以上の全米雇用報告を受けて売り優勢となったが、
ドル安を受けて下げ一服となった。
【NYプラチナはドル安で買い戻される】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安を受けて買い戻された。
 プラチナはドル安が支援要因になった。1月のユーロ圏HCOB総合購買担当者景気
指数(PMI)改定値は50.2と、好不況の分かれ目となる50を3カ月ぶりに上回
った。需要が安定化した。速報値から修正はなかった。昨年12月は49.6だった。
一方、1月の米ISM非製造業総合指数は52.8と、前月の54.0から低下した。
市場予想の54.3から予想外に低下した。
 春節明けの上海プラチナの出来高は4枚となった。米中の貿易戦争に対する懸念から
高値での買いは見送られた。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の会談が予定さ
れており、いつになるのか確認したい。
<今日の予定>
●ニュージーランド(ワイタンギデー)
・独製造業受注 2024年12月(経済技術省)
・ユーロ圏小売売上高 2024年12月(EUROSTAT)
・英中銀政策金利公表
・米新規失業保険申請件数(労働省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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