貴金属は、急落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安を受けて売り優勢となろ う。銀は金急落につれ安となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨ ーク安を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は52.03ドル安 の2884.04ドル、銀が80セント安の3214セント、プラチナが35.09ド ル安の972.20ドル、パラジウムは42.86ドル安の962.22ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=152.27/29円で、前営業日の 大引け時点から0.21円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万4200円前後、銀は155.0円前後、プラチナ は4700円前後、パラジウムは4800円前後。 【NY金は利食い売りが圧迫】 金は前週末の海外市場では、ウクライナの停戦期待などを背景に利食い売り主導で急 落した。 金はウクライナの停戦期待が圧迫要因になった。ウクライナのゼレンスキー大統領 は、安全保障会議が開かれているドイツ南部のミュンヘンで米国のバンス副大統領と会 談した。ロシア・ウクライナ戦争終結に向けた計画について一段の取り組みが必要にな るとの考えを示した。米政権のウクライナ担当特使ケロッグ氏は15日、欧州諸国がウ クライナ和平交渉のテーブルにつくことはないと発言した。欧州諸国は和平交渉から締 め出されることは受け入れられないと反発した。米国とロシアの政府当局者は数日中に サウジアラビアでウクライナ戦争の終結に向けた協議を開始する見通しとなった。停戦 協議の行方を確認したい。ゼレンスキー大統領は15日、米政府から提示された鉱物資 源協定案について、ウクライナの求める安全保障条項が盛り込まれておらず、現時点で 国益にならないとの認識を示した。 トランプ米大統領は、自動車輸入に対する関税措置を4月2日をめどに発動させる方 針を明らかにした。付加価値税(VAT)を採用している国については、それを関税と 見なすとしている。欧州連合(EU)のVATや日本の消費税が関税とみなされること になりそうだ。一方、1月の米小売売上高は前月比0.9%減少した。厳しい寒波や西 部カリフォルニア州で発生した大規模な山火事などが響き、2023年3月以来の大き な減少となった。第1四半期初めに米国の経済成長が急激に減速した可能性がある。 銀は前週末の海外市場では、金急落を受けて戻りを売られた。 【NYプラチナは予想以下の米小売売上高や金急落が圧迫】 プラチナは前週末の海外市場では、予想以下の米小売売上高や金急落を受けて売り優 勢となった。 プラチナは予想以下の米小売売上高や金急落が圧迫要因になった。1月の米小売売上 高は前月比0.9%減少した。厳しい寒波や西部カリフォルニア州で発生した大規模な 山火事などが響き、2023年3月以来の大きな減少となった。金はウクライナの停戦 期待などを受けて売り優勢となった。一方、トランプ米大統領は、自動車輸入に対する 関税措置を4月2日をめどに発動させる方針を明らかにした。 <今日の予定> ●米国(大統領の日) ・国内総生産 2024年10-12月期1次速報 (内閣府) ・ユーロ圏貿易収支 2024年12月(EUROSTAT) MINKABU PRESS 東海林勇行
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