シカゴコーン市況=続落、南米産地の天候回復を受け売り優勢

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/03    490.00      491.00      481.50      482.50      - 8.75
  2025/05    504.50      505.25      495.25      497.00      - 8.00
  2025/07    508.75      510.00      500.00      502.00      - 7.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       596,323         549,509       1,968,938 (- 96,921)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高(2月20日までの週)
 コーン:113万4476トン(前週改定値:162万3127トン)
 小 麦: 37万5546トン(前週改定値: 25万0130トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(3月2日−3月6日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは続落。前日比は8.75〜1.75セント安。3月限は前日比8.75セン
ト安の482.50セント。
 米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が113万トン台で前週を下回ったこと
に加え、アルゼンチンで降雨となり穀物の生育環境が改善したほか、ブラジルでもこの
数週間はそれまでの降雨過多の環境が改善され、サフリーニャコーンの作付は概ね平年
並みのペースを取り戻した、と伝えられたことが弱材料となった。

 3月限は490セントで取引を開始。直後に491セントの高値を記録した後は次第
安で運ばれたが、欧州の時間帯を終えるまで486セントを下値支持線とした。シカゴ
の時間帯が開始すると買い戻されて489セント台まで値を伸ばす場面も見られたが、
戻り待ちの売りに下押されて480セント台前半まで軟化。一時は今月12日以来の安
値となる481.50セントまで値を落とし、安値圏で低迷したまま引けを迎えた。

 米農務省(USDA)発表の2月20日までのコーン週間輸出検証高は113万
4476トンで前週改定値の162万3127トンを下回った。累計輸出検証高は
2587万4112トンと前年同時期の1955万1777トンを約32%上回って
いる。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 パラナ州、サンパウロ州などではこの24時間は局地的な降雨が発生。今週は25日
まで降雨は発生しないが、26〜28日にかけて局地的な降雨となる見込み。気温は
28日まで平年を上回るだろう。

<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 この数週間は好天に恵まれたため、大豆の収穫および二期作目のサフリーニャコーン
の作付は平年並みのペースまで回復。一部では作付が平年に遅れたものの、許容範囲と
見られる。ただ、少雨傾向が続いたことや作付されたばかりのコーンにとってはストレ
スが発生しやすい環境となっている。今後は平年通り少雨傾向が強まるが、未成熟の穀
物や作付けされたばかりの穀物にストレスを与えやすい天気が続く見通し。

<アルゼンチン全域>
 先週末は降雨が発生しないなか気温が上昇し、コーンや大豆にとってストレスが発生
しやすい天気となった。ただ、23日には南部から前線が接近しており、今週はこの前
線がしばらく停滞する影響で週半ばまでは降雨が続く見込み。また、週末には新たな
前線が接近し、広い範囲で降雨が発生する見込み。3月上旬にかけて穀物の生育に適し
た天気が広がる見込みだが、1月から2月にかけての乾燥ですでに一部でダメージが
発生している。

 シカゴ小麦は総じて反落。週間輸出検証高は前週から改善したものの、米プレーンズ
での気温が今週は平年を上回る見通しとなり、寒波とこれに伴う枯死に対する警戒感が
後退したことで売り優勢となった。
 中心限月の3月限は前日比11.00セント安の579.00セント。
今日の材料
・ブラジル産地南部は少雨傾向に。
・ブラジル産地中部も少雨傾向となり、ブラジル産地全域でサフリーニャコーンの作付
 けと大豆収穫が進行。
・アルゼンチン産地では降雨により生育環境は改善。すでに一部作物には乾燥による
 ダメージ発生。
・2月20日までのコーン週間輸出検証高は113万4476トンで前週改定値の
 162万3127トンを下回る。

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