シカゴ大豆市況=続落、南米の好天や米政権による関税政策懸念で売り優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/03    1,012.00    1,014.50      995.25      998.25     -13.25
  2025/05    1,026.00    1,031.25    1,008.00    1,011.50     -14.25
  2025/07    1,040.00    1,045.25    1,022.75    1,025.75     -14.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       264,442         210,423         796,923  (+ 13,723)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(2月27日までの週)
 大 豆:69万5158トン(前週改定値:72万6500トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(3月9日−3月13日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
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 大豆は続落。前日比は14.25セント〜6.50セント安。5月限は14.25
セント安の1011.50セント。
 南米で引き続き生育に適した天候が広がっていることに加え、米トランプ政権による
3月4日からのカナダ・メキシコに対する輸入関税発動懸念、米農務省(USDA)発
表の週間輸出検証高の弱気な内容が重石となった。期近の5月限はこの日の下落で今年
1月10日以来の水準まで下落。
 3月限は1026セントで取引を開始。アジアの時間帯は始値を下値支持線とする高
もみとなり、この中で1031.25セントの高値を付けた。欧州の時間帯にやや値位
置を落としながらも1023セントが下値支持線として意識されていたが、シカゴの時
間帯には急落に転じて1010セント割れまで一気に下落。終盤は1014セントを上
値抵抗線とする安もみとなり、その中で1008セントの安値を付けた後、低迷したま
ま引けを迎えた。

 米農務省(USDA)発表の2月27日までの大豆週間輸出検証高は69万5158
トンで前週改定値の87万8615トンを下回った。累計輸出量は3759万0772
トンで前年同時期の3429万6622トンをおよそ10%上回った。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年を上回った。今後は7日まで同様の
状況が続く見通し。

<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 マトグロッソ州では雨季の降雨が続いているが、その他の地域では降雨の発生は限ら
れ気温は上昇し、新たに作付されたサフリーニャコーンにとって厳しい生育環境となっ
ている。同様の状況が少なくとも1週間は続くだろう。

<アルゼンチン全域>
 前線が停滞していることで2月前半の高温乾燥によるダメージは軽減されているが、
一部地域では洪水リスクが高まっている。今週は南部、中部共に前線が次々に接近する
もよう。一方、北部地域では降雨の発生が限られるなか、気温は36℃前後まで上昇し
ており、未成熟のコーン及び大豆にストレスを与えている。

 大豆製品は、大豆粕、大豆油は共に大豆の軟調に追随安となった。大豆粕にとっては
主要生産国であるアルゼンチンの好天が、大豆油にとっては原油安も下押し要因になっ
た。
 大豆粕5月限は前日比2.20ドル安の298.00ドルで終了。
今日の材料
・ブラジル産地南部は降雨が続き作付されたサフリーニャコーンの生育に適した状態。
・ブラジル産地中部はマトグロッソ州でサフリーニャコーンの生育に適した天気が
 広がる。
・アルゼンチン産地では降雨が続き生育環境は改善。
・2月27日までの大豆週間輸出検証高は69万5158トンで前週改定値の87万
 8615トンを下回る。

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